Win10の1903アップデートでドライバのインストールに失敗する不具合が出ています。
アップデート時に、「Intel(R)RSTドライバのバージョンを15.5.2.1054以降に更新する必要があります」等と表示されるものです。
アップデートに失敗する原因は、これだけではありませんが、比較的に分かり易い理由で生じている不具合なので、解決法の一例をご紹介しておきます。
Intel RSTとは?
RSTとは、「ラピッド・ストレージ・テクノロジー」の略です。
簡単に言えば、CPUのパフォーマンス、応答性、拡張性、消費電力等を向上させるための技術です。
ハードディスク・ドライブで障害が生じた場合、データ消失に対する保護機能が追加される意味もあります。
Win10バージョン1903のアップデートでは、Intel RST「15.3.2.1054」以降のバージョンであれば問題が起きないとされています。
因みに、マイクロソフトは、バージョン「15.9.6.1044」を推奨しています。
不具合の原因
ドライバのインストールができない不具合の原因は、Intel RSTが古いバージョンだからです。
古いバージョンのIntel RSTが導入されているパソコンでは、「Windows 10 May 2019 Update」 (Windows 10 1903)への更新がブロックされてしまうわけです。
まずは、パソコンにインストールされているIntel RSTのバージョンを確認することから始めましょう。
対処法
Intel RSTが「15.3.2.1054」以降のバージョンなのにインストールできない場合や、何らかの原因でIntel RSTの最新バージョンがインストールできない場合は、一度Intel RSTの削除を試してみる方法があります。
Intel RSTを削除すると、標準ドライバで稼働することになり、一時的に機能が低下します。
しかし、ブロック障害が起きる原因は無くなっている状態ですよね?
時間はかかると思いますが、この状態で「Win10バージョン1903」のアップデートを行ってみるという対処法です。
但し、Intel Optane等を搭載している機種の場合、Intel RSTとの関連性が高い可能性がありますので、この手法が使えない可能性があります。
Optaneに関するプログラムも一度アンインストールする必要があるかもしれませんので、ご注意ください。
【手順】
- 起動しているアプリケーションを全て終了する。
- プログラムのアンインストール画面から、「インテル(R) ラピッド・ストレージ・テクノロジー」を見つけ、アンインストールする。
- Intel RSTをアンインストール後、必ず再起動する。
- 再起動した後、Windows Updateからの更新を行う。
- 更新が無事に終わったら、Intel RSTを再びインストールする。
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強制アップデートによる不具合
これまで、アップデートが任意で保留できる状態にありましたが、ついに強制アップデートが行われることになりました。
ここまでに報告されている不具合の修正等も何度か行われている為、マイクロソフトとしても「強制にして大丈夫」と判断したものと思われます。
任意でのアップデートをした際には、officeアプリの挙動がおかしくなる等、小さな不具合がいくつか出ていました。
ネットワークや設定関連での問題等も発生していたようです。
今回の強制アップデートでは、「更新に失敗しました」とか「元のバージョンに戻します」といったエラーが出るケースがあるようです。
これらの症状については、マイクロソフト側の問題というよりも、パソコンのスペックや環境上の問題だと思われます。
1903では、一定量のストレージ確保等も行われますし、メモリの使用量も大きいです。
NECでは、LAVIEの一部機種が1903機能更新に対応していないと公表されているようです。
インストールに失敗した人は、従前のバージョンのまま使用するしかないと思います。
サポート期限までにパソコンを買い替えるのが唯一の対策ということになりそうです。
NTTでは、8月29日に1903強制アップデートでの混線が原因で、大規模なシステム障害が発生したようです。
しばらくは、同様のシステム障害にも注意が必要かもしれません。
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まとめ
今回ご紹介した対処法は、少しパソコンに詳しい人でないと難しく感じるかもしれません。
ご自身のパソコンのOSや、導入されているドライバ等をよく確認し、再インストールの方法まで理解した上で行うようにしましょう。
また、万が一の時に備えて、バックアップをとっておくことも重要です。
最悪の場合、PCショップ等にそれを持ち込めば修復してもらえるからです。
少し古くなってきた機種に多い不具合だと思いますので、そのまま使い切ってしまうのも一考ですね。
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