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サウジアラビアの石油施設への攻撃が戦争を招く?

2019年9月14日、サウジアラビア東部にある石油施設(国営石油会社サウジアラムコ)が攻撃されました。

この攻撃には、イラン武装組織「フーシ派」から犯行声明が出ていますが、背後にイランがいたことを示す証拠があるとされています。

原油価格は勿論の事、株価への影響も大きい話題となりそうです。

この記事では、その後の経済情勢や、戦争への発展等について進捗状況を記録していきたいと思います。

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攻撃の首謀者

今回の攻撃の責任がイランにあると主張するアメリカに対し、イランは関与を否定しました。

しかし、米政府高官は、「イランに責任があることに疑いはない」と、確固たる証拠があるとも思える発言をしています。

また、「イランの他に実行した可能性のある者はいない」とも述べています。

 

イラン外務省のムサビ報道官は、これを「米国の非難は的外れ」と一蹴しました。

一方、イラン革命防衛隊の幹部からは、「イラン周辺2000キロ以内の米軍基地や空母がミサイルの射程圏内にある」と述べ、イランは全面戦争の用意ができていると警告しています。

 

現在、イラク国内には、イランの支援を受ける武装勢力がいて、これが影響力を強めていると言われています。

今回の攻撃も、この武装勢力がイラク国内から攻撃した可能性もあるようです。

 

石油施設の再建には数カ月かかると見込まれていますが、長引けば生産減少も長期化してしまいます。

逆に、比較的早期に生産量を回復させることができる可能性もあり、今後の情報には敏感にならざるを得ないでしょう。

 

被害状況と攻撃手段

今回の攻撃で、サウジ石油施設の19カ所が被害を受けたとされています。

攻撃は、イエメン(南側)からではなく、西北西の方向から仕掛けられたことを示す証拠があるようです。

 

サウジ当局者の見解では、攻撃には巡航ミサイルが使用された兆候があるとしています。

しかし、犯行声明を出したフーシ派は、「ドローン10機で攻撃した」と主張しており、両者の意見が食い違っています。

 

被害を受けた施設は、サウジアラビアのエネルギーシステムの中枢である為、世界の原油供給に大きな影響を与えるものと見られています。

おおまかな試算では、世界需要の6%前後に相当する供給量が失われたと言われており、企業業績にも悪影響を及ぼしそうです。

 

原油高の行方

原油先物価格は、一時15%を超える急伸を見せ、かつてない速度の高騰となりました。

フーシ派は、サウジの石油施設が依然としてターゲットにあるといった趣旨の発言をしており、予断を許さない状況です。

 

トランプ大統領は、米戦略石油備蓄を必要に応じて放出することを承認し、原油相場はやや落ち着きを取り戻した様子もありました。

しかし、被害状況が想定外に大きかった場合や、更なる攻撃が発生した際には、オイルショックが起こる可能性が高いでしょう。

 

更なる原油高に発展するかどうかは、各国の緊張状態の行方にかかってきそうです。

サウジアラビアが「誰を攻撃の首謀者と認定するか」によって、世界情勢が大きく動くことになるのではないでしょうか。

 

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相場の反応

NY市場は、今回のニュースを受けてもそれほどの動揺を見せていません。

日本株は大幅安かと思いきや、先週末に続いて日経平均が場中で22,000円を超える意外高の展開でした。

 

原油価格は大きく変動したものの、エネルギー関連株等は好感される動きとなりました。

過去の歴史を見ても、戦争勃発以降に株価が上昇したというケースもある為、相場の行方については今後も予測が難しい面があります。

 

世界の景気減速懸念が強まる中、今回の原油高はこれに拍車をかけそうにも思えます。

世界的には、金利低下の流れが進んでいますが、このタイミングでの金利低下は原油高を助長すると警鐘を鳴らす専門家も多いです。

 

香港のデモも過激化していますし、ブレグジットの問題もあります。

日本では、10月からの消費税増税が景気を押し下げそうです。

 

日経平均の先物は大きく下げている中、何故か週明けの日本株(日経平均)が上昇しているのは、見方によっては奇妙な動きでもあります。

目先の株高は、幻と消える可能性もあることを頭に入れながら取引しましょう。

 

戦争勃発の危機

トランプ大統領に対して、サウジアラビアのムハンマド皇太子は「テロリストの攻撃に対処する用意がある」と伝えています。

トランプ大統領は、「戦争は避けたい」という姿勢を見せながらも、報復攻撃にも言及しています。

 

政治的影響(選挙)を考えて発言を控えているだけで、実際には攻撃したのが誰かハッキリした時点で決断するようにも思えますよね。

トランプ大統領は、実際にミサイル発射を実行した過去もありますから、今回はもっと大きな攻撃が展開される可能性があります。

 

サウジアラビア政府が、明確にイランを名指しして首謀国だと認定すれば、アメリカと共同して大規模な報復攻撃が行われる可能性があります。

これにイランが更なる反撃をすることになれば、アメリカの軍施設や空母が狙われることにもなり、一日にして戦争が避けられない状況に陥るでしょう。

 

その後の状況

2019年9月18日

サウジ閣僚が、石油施設の攻撃を受けてから初めての記者会見を開き、石油の生産能力は9月末までに攻撃を受ける前の水準に戻ると発表しました。

また、石油の輸出量が減少することはないとのことでした。

 

しかし、あれだけの規模の攻撃をされ、復旧に数週間しか要しないというのも不可解な気もします。

一部報道では、既にほぼ元通りの供給量に復旧しているとの話もあり、巡航ミサイルの被害とは思えないスピード感です。

 

「工事が難航し、やはり供給が滞る見込み」等、ネガティブサプライズによって再び原油高を誘発する可能性にも引き続き注意が必要だと思います。

 

攻撃主体については、「目的不明」とし、首謀者を特定することは避けています。

一方、攻撃がイラク国境付近のイラン基地から行われた可能性が極めて高いと公表しました。

 

同日、アメリカのポンペイオ国務長官が、政府専用機でサウジアラビアへと向かっており、今後のイランへの対抗措置について話し合う予定です。

 

対イランへの制裁

9月20日、エスパー米国防長官は、サウジアラビアに米軍部隊を増派すると表明しました。

大規模派遣とはならない様子ではあるものの、主に防空・ミサイル防衛を任務とした部隊による、地上配備型迎撃ミサイル・パトリオットの配備等を検討している模様。

 

また、イラン中央銀行に制裁を科すとも発表しています。

 

まとめ

今回の事件は、ガソリン価格に直結する内容ですので、私達の生活にも影響が大きい問題ですよね。

輸送関連業種や、海運等のコストが増加し、これが消費税増税と合わせて物価高を招きそうです。

 

後続して入ってくる情報次第では、リーマンショックに匹敵するような事態を誘発する可能性もあります。

しばらくの間は、中東情勢から目が離せない状況が続きそうですね。

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