メタバース

メタバースで世界はどう変わる?

メタバースという言葉は、まだまだ聞きなれていない人が多いかもしれません。

しかし、近い将来、誰もが知っている言葉になるでしょう。

現在、多くの企業がメタバース事業への参入を決め、膨大な予算を確保しています。

そこにある可能性を現実的に考えられる経営者にとって、何億円の先行投資になったとしてもチャレンジすべき題材となっているのです。

メタバースとは、簡単に言えば仮想現実世界の事ですが、これは単なるゲームレベルの話ではありません。

私たちの社会や、生き方自体が変わるかもしれないレベルのプロジェクトなのです。

 

メタバースの意味

フェイスブック創業者のザッカーバーグ氏は、「将来、FBはメタバース企業になる」というビジョンを持っているようです。

SNS媒体は、世界を繋いで経済構造に変化を起こしました。

そして、メタバースは、もっと大きな変化を生み出すと考えられています。

 

今はまだ想像が難しいかもしれませんが、この記事で少し先の世界を感じていただければ幸いです。

やや予言的な部分もある内容ですが、ほぼ確実に起こる事だと思います。

 

既に、ゲームやライブコンサート等でメタバース的な参加方法は存在しており、一定の成功を収めています。

動物の森などの例からも、仮想空間でのプレイに抵抗を感じない若年層は増え続けていますよね。

 

今後、音楽コンサートや、友達とのゲームプレイ等は、メタバースの世界で行うのが主流になっていきます。

そして、その先には、現実世界かそれ以上の価値があるフィールドが広がっていくでしょう。

 

魅力的な世界

例えば、世界中の中心都市が隣接した世界をつくることもできます。

東京の隣町がNYで、その隣がパリ・・といった夢のような街並みも実現できます。

見た目には現実世界と同じような感覚で、街の中を自由に歩き回り、買い物などをすることができるという事です。

 

移動手段としては、想像し得るものであればどんな形態でも可能になります。

数分で海に行くこともできますし、数千メートルもある山の頂上に行く事も可能です。

仮想世界ですから、空を飛ぶ車でもいいですし、自家用ジェットや宇宙船を保有することもできますよね?

 

現実世界では手にすることのできない所有物を、低価格(課金)で手に入れることができるわけです。

現在、楽天市場やアマゾン等で購入している商品についても、メタバースの中に存在するショップを利用するようになります。

 

メタバース世界の中でしか使えない通貨をポイントとして利用することが消費者のメリットになるからです。

あらゆる事が、メタバース内で行う事で「得」になり、それが消費者にとっても便利になっていくでしょう。

 

今でも、ネット上で購入した方が得な商品は沢山ありますよね?

これが、メタバース内なら更にお得で楽しいものになるということです。

 

産業構造が変わる

フェイスブックやグーグルは、広告収入が主な収益源です。

メタバース内では、現実世界では不可能な広告方法も可能になります。

 

例えば、空を見上げたら企業広告が流れている・・なんて事もできてしまうからです。

課金での収益も、ゲームアプリ等とは比較にならない価値を生むでしょう。

 

コロナの影響もありますが、今後は実店舗の価値が低下し、バーチャル都市に存在するテナントに価値を見出す企業も増えます。

おそらく、向こう10年もあれば、メタバース世界は現実世界を超える進化を遂げるでしょう。

 

実世界での需給変化

VR技術が進化し、メガネをかけるだけで実際のリアル体験のような世界を体験できるようになると、人々の消費傾向も変わっていきます。

勿論、実体験でしか得られない事もあるでしょうが、「旅行はメタバース内でいい」と考える層も出てくることは確実なのです。

 

ディズニーランド等にいかなくても、自宅でハリポッターのような世界へ行くこともできます。

実際の旅行では体験できない冒険を、映画の主人公になったように経験できるようになるでしょう。

 

企業側としても、メタバース内で事業展開する方がコストが小さく、多くの人の注目(集客)を実現することが可能になるので、利益も伸びます。

例えば、コンサート等についてメタバース世界での開催が主流になると、東京ドームや武道館のような施設がいらなくなりますよね?

スタッフや設営費用も削減できます。

 

車や家についても、メタバース内に所有したいと考える人が増えるかもしれません。

現実世界でどんな場所にいたとしても、VR装置さえあればハイスペックな生活ができるからです。

 

このように、現実世界で「欲しい物」が減り、仮想現実で「欲しいアイテム」が増える状態では、潰れてしまう業種(企業)も出てきます。

一方で、仮想現実の中での新しい特需が大量に生まれます。

これを見越して、IT系の企業がメタバース事業でトップランナーの地位を狙っているわけです。

 

経済活動の変化

地方等へ移り住み、超格安のワンルームに住んだとしても、メタバースの中では関係ありません。

仮想世界では、実際の身だしなみや住居等を気にせずに活動することができます。

 

現在も、ユーチューバーやブロガーのような人達が、ネットでの広告収入等で生活できる環境がありますが、今後はこれが更に加速すると考えて良いでしょう。

 

メタバース世界がリアルに広がっていく程、その世界の中でお金を稼ぐ方法も増えていきます。

それどころか、もはやメタバース内で稼げない人は厳しい時代になるかもしれないくらいです。

 

極端な話をすれば、企業は「通勤」という概念を無くすこともできるのです。

メタバース内で出勤し、会議や取引等もこの世界の中で完結することが可能になっていくからです。

 

そうなると、鉄道や航空事業にも大きな影響を与えそうですが、こんな事ができてしまうという事実があります。

リモート業務の進化には、確実にメタバース世界が関連してくるはずです。

現実での会議よりも便利で利用価値が高くなった時、もはやこれがスタンダードになるのではないでしょうか。

 

マーケット規模の違い

メタバースの中では、人種等も関係ありませんから、マーケットは世界規模です。

言語もほぼリアルタイムで変換(通訳)されるようになるはずです。

 

これが何を意味するか、分かり易い具体例を挙げてみますね。

例えば、「ハンドメイドの街」とか、「アンティーク街」といった仮想シティーが出現すれば、世界中のバイヤーがそこに集結するでしょう。

 

つまり、電化製品を秋葉原(家電街)に買いに行くような感覚で、メタバースに訪れる人が増えるわけです。

こうなると、その場所に出店する価値が実店舗以上のものになります。

 

それらのテナント料は、地主ではなく、メタバース企業と呼ばれる法人に入ることになるのではないでしょうか。

つまり、万人が選ぶメタバースフィールドを創設した者が、全ての土地権利を手にすることになるのです。

 

この為、初期段階では複数のメタバース世界が展開されますが、結果的にいくつかのワールドが統合された世界になります。

世界地図のように、FBワールド、Googleワールド、等が互いに連結した世界を行き来できるようになるのではないでしょうか。

さながら、多次元国家ですね。

 

賃貸経営の将来にも影響

最終的な話にはなりますが、現実世界では家賃の高い都市部に住む意味が薄れていきます。

便利でステータスの高い場所の価値が、メタバースの出現によって変化するという事です。

 

考えてみてください。

各自が1日の中でメタバース世界に訪れる時間が増加すると、現実世界で街中を歩く人の数や交通量もその分だけ減りますよね?

 

皆さんは1日に何時間インターネットを使っているでしょうか。

その時間分だけ、メタバースの中で過ごすことになり、やがてその時間は増えていくと考えればいいのです。

 

若者の中には、食事と排泄と衛生活動以外は、仮想世界の方がいいと考える人さえ出てくるはずです。

こうなると、賃貸物件の価値や、空室率も劇的に変わってきますよね。

 

綺麗な外観や、デザインリフォーム等は重要視されなくなり、「最低限の衛生状態で住めればOK」というニーズも出てきそうです。

勿論、現実世界と仮想世界の両方を充実させたいと考える人もいるでしょうから、変化したとしても少しずつです。

 

親が遺した古い住宅に住み続ける人も増えるでしょうし、高額物件を借りる意味が低くなっていくはずです。

家賃収入を頼りにしている地主さんが食べていけなくなる時代がすぐそこに来ているのかもしれませんね。

 

有名人や成功者の変化

メタバース世界での成功者とは、この世界で使用できる課金サービスで成功する人の事になります。

若しくは、販売店等で現実店舗を超える売上を達成する人です。

 

一般人での成功としては、「新しいアイデアを提供した人」や、「多くの人に拡散できる人」等になるでしょう。

例えば、メタバース世界で使用する新しい不思議アイテムの考案権とか、その世界の中での拡散能力等に価値が出てくる可能性があります。

 

アバターを使えば容姿は問題になりませんから、メタバース内でどんなアイデアとサービスで人々の興味を惹くのかという勝負になりそうですよね。

アート(芸術)の要素がより重要になると思います。

 

その他、話が上手い人、歌が上手い人、セクシーな人等、芸能人でなくても活躍できるようになります。

ですから、テレビという媒体は、ラジオと同じような存在になっていくのかもしれません。

芸能人等も、メタバース世界で活躍する人が増えていくはずですが、本当に才能のある人でなければ通用しなくなるのではないかと思います。

 

移行期間にどれくらいの時間を要するかは不明ですが、面白い番組や価値の高い番組がメタバース内で展開されるようになっていけば、自然と現在のテレビ放送は不要になっていくでしょう。

 

運送サービスの変化

運送システムは、おそらく現実世界の人の流動が減少することによって進化します。

ドローンやロボットによる運搬が急激に増え、いきなり近未来化していくかもしれません。

 

このような事業は、完成していないだけであって、大量生産が出来るようになった時点から急激に普及します。

完成・販売からほんの数年でドローン運搬機が飛び交う世界になる可能性があるということです。

 

人々がメタバース世界にいる時間が増えると、食料品や生活用品の買い物もそこで行うようになる傾向が強まります。

すると、購入したものを運ぶ仕事が増えます。

 

つまり、メタバースの進出によって事業衰退した企業は、運送業務へとシフトするしかない状況になります。

将来、現実世界での労働の多くは、このような運搬サービスになるでしょう。

 

人と人の出会いを現実社会に自然に繋げるサービス等も出てくるはずです。

例えば、メタバース内で恋愛関係になり、「実際に会う」という段階になった時、どのような演出で引き合わせるかという問題(ニーズ)が出てきます。

 

そこでは、ラブホテルの新しい形態が必要になってくるわけです。

専用部屋で待機し、あたかもメタバースの世界と繋がっているような演出で、自然に二人が接触できるようにするサービス等が考えられます。

 

このように新しい運搬ニーズ・サービスによって、想像を超えるマーケットが生まれることが予想できます。

 

まとめ

コロナウイルスで世界が激変したことからも分かる通り、世界の情勢はたった1つの事で劇的に変わってしまいます。

世界中の人達の動きが変われば、経済活動の在り方や、利益の出る場所も変わるという事になります。

 

仮に、メタバースを利用する人の割合が世界人口の半数に達したら、それは「世界の経済活動が50%変わった」という事になるのです。

これが、60%・・80%・・・と増加していった世界を想像してみましょう。

 

メタバースの世界が進化し、現実世界と同じかそれ以上に魅力のあるものとなった時、そちら側に行きたいと願うようになる人が増えるのかもしれません。

どの世界に住むか」を自由選択できるようになり、現実世界では貧乏でも、向こう側では有名人でお金持ちという人も出てくるからです。

 

科学(医療)が追い付けば、肉体を植物状態にして管理し、ずっとメタバース内で生きられるようにするサービス等も出てくるかもしれないのです。

そう考えると、メタバースがもたらす変化は、想像しきれない程に大きい可能性がありますね!

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