どんなプロミュージシャン達でも、元々は素人プレイヤーだった時代があります。
彼等は、どこかのタイミングで人よりも上手くなっていったわけですが、その分岐点はどこなのでしょうか。
色々なギタリストの上達過程の話などを参考に、様々な角度からギターの上達に関係する話をまとめてみました。
ギターの上達を目指す人達の参考になれば幸いです。
ギターの上手さとは何か
プロが言うギターの上手さとは何か気になりませんか?
ギタリストの多くが口にしているのは、テクニックやセンスではなく、結局は「音」だというものです。
ギターの上手さ=「音」とはどうゆう事かと思うかもしれませんが、これは、そのギタリストだけが出せる音の事のようです。
皆が『自分の音』を見つけることが大事だと言い、上手い人は、その音が歌っているように聞こえる程、絶妙な音程コントロールをするようになるのだそうです。
ギター演奏でグラミー賞を受賞したブライアン・セッツァーも同じ事を言っています。
ブライアンは、ある有名なギタリストのギター(遺品)を弾かせてもらったことがあるそうです。
しかし、そこで判明したのは、意外な事実でした。
「あの音をつくっていたのは、ギター本体ではなく、彼の手だったのだ」と気付かされたのだそうです。
ブライアン程の技術があっても、同じ音は出せなかったのです。
この事例からも、「微妙な音のコントロール技術と独特の音色」がギターの上手さだと言っても良いのかもしれません。
技術的な上手さもあるのは確かですが、弾くだけなら真似できる人はたくさんいますよね。
プロレベルの世界では、練習の量で追いつけるレベルではないところに本当の上手さがある、という結論に至るのではないでしょうか。
ギターが上手くなる方法
プロが思考到達する「上手さ」とは、要するに自分のイメージした音を出せるようになる事です。
ですから、ギターが上手くなるには、イメージ通りの音が出せるようなれば良いわけです。
そもそも、自分の奏でる音のイメージを持っている人は少ないのではないでしょうか。
憧れのギタリストと同じ音を出したいと考えてしまいがちですよね。
最初はそれで良いと思うのですが、本当に上手くなりたいのであれば、自分の出したい音色をイメージして、頭の中で流れるフレーズの細かいタイミングまで再現することを意識しなければいけないのだと思います。
このような習慣をつけて日々の練習をしていくと、自然にオリジナリティのあるギタリストに成長していくはずです。
そうやって、あなただけの音にたどり着く事がギターの醍醐味でもあると思います。
上手さとセンスの違い
イメージした音を出すためにテクニックが必要であれば、その時に練習すればOKです。
まずは、単音でイメージした音をきちんと鳴らせるようになることを目指します。
これは、コードにおいても同じです。
コードは、鳴れば良いわけではありません。
ピックで弾くのか、指でアルペジオ展開するのか等、同じコードでも弾き方や強さ等によって聞こえ方は全く異なりますよね?
また、あなたの手の大きさや、手癖のような部分にも「あなただけの音」になる要素が隠されています。
センスというのは、イメージする音の繋がりが斬新な組み合わせだった時に感じられるものだと思います。
誰もが思いつくわけではないようなフレーズで、なおかつ心地よいものとして表現できたら、「センスが良い」と感じるのだと思います。
上手さは「イメージ音の再現力」で、センスは「発想力」という感じではないでしょうか。
自分だけの音を見つけた人達
プロのミュージシャンは、誰もが自分の音を持っているわけですが、その中でも特に印象に残る音を出せる人達がいます。
ギターの音色を聞いただけで、「あの人のギターだ」と分かるような人達です。
布袋寅泰、本田毅、松本孝弘、浮雲、TAKUYA、MIYAVI、Char、高見沢俊彦等、日本でも魅力的な音を出すギタリストがたくさんいますよね。
独特の音に技術とセンスが加わっている、唯一無二のギタリスト達です。
その「音」でなければ生まれなかったフレーズ等もあるはずですから、やはり自分の音をみるけることが大切なポイントですね。
イメージする旋律が複雑になれば当然テクニックが必要になりますが、まずは音色を確立することを優先するのが近道だと思います。
上達過程の話
Charさんがギターを始めた時代には、まだスマホ等がありませんでした。
ですから、コード譜なども手軽には手に入らず、ひたすら耳コピする毎日だったそうです。
ギターのポジションには、同じ音が出る場所がいくつかある為、試行錯誤しながらどのポジションで弾いているかを研究する等、途方もない時間を費やしていたそうです。
独学でプロになっていった人達は、音へのこだわりと継続力を感じます。
Charさんは、コピーが完成するまでに数年を要したという曲もあるそうです。
個人的に、継続することの大切さを教えてくれるエピソードでした。
布袋さんも独学で上達したギタリストのようです。
意外な話ですが、BOOWY時代には、コードの名称がわかならい事も多々あったそうです。
(コード理論等を学んでいない為、コード名を見ただけでは分からないものがあった)
世界的に通用するギタリスト達でも、意外に自分達と同じような経験をしていることにホっとさせられますよね。
おそらく、彼等と私達の違いは、弾けるまでやり続けるという情熱なのではないでしょうか。
ギターを愛し、諦めずに継続できることが才能なのかもしれません。
まとめ
誰かに習うことなく、プロのギタリストになってしまう人もいます。
そんなタイプの人は、平然と「ギターが好きで、ずっと続けていただけ」等と言います。
練習方法や向き不向き等よりも、「諦めずに続けられること」が大事なのだと思います。
ギターをとことん好きになって、自分の音を見つけたら、あとは継続するだけで上手くなれるものなのではないでしょうか。
自分の場合を含め、それが最短のコツであるように思えてなりません。