2019年9月のアップデート(KB4517211)適用後に、「print spooler」が動作せず、あらゆるソフトにおいて印刷ができなくなるケースが確認されています。
この記事では、Windowsの自動更新アップデート後、「print spooler」の動作がおかしくなる不具合が出た場合の対処法についてご紹介します。
print spoolerの停止
プリントスプーラーは、簡単に言えば印刷するための情報を一時的に保管しつつ様々な判断をしている機能です。
印刷対象をどのような再現方式で出力するのか等を判断する処理等も行っている為、アップデートによってこの辺りの処理に影響が出てしまう事があるということでしょう。
マイクロソフトの説明
印刷スプーラーサービスでは、印刷ジョブの完了に断続的に問題が発生し、印刷ジョブがキャンセルまたは失敗することがあります。
印刷スプーラーが失敗すると、一部のアプリが閉じてしまうエラーが起こることがあり、一部の印刷ユーティリティまたは印刷アプリからリモートプロシージャコールエラー(RPCエラー)を受け取る場合があります。
影響を受けるプラットフォーム
- Windows 10バージョン1903; Windows 10バージョン1809。
- Windows 10 Enterprise LTSC 2019; Windows 10バージョン1803。
- Windows 10バージョン1709。
- Windows 10バージョン1703; Windows 10 Enterprise LTSC 2016; Windows 10バージョン1607。
- Windows 10 Enterprise LTSC 2015; Windows 8.1; Windows 7 SP1サーバー:Windows Serverバージョン1903。
- Windows Serverバージョン1809。
- Windows Server 2019; Windows Serverバージョン1803。
- Windows Serverバージョン1709; Windows Server 2016; Windows Server 2012 R2; Windows Server 2012; Windows Server 2008 R2 SP1; Windows Server 2008 SP2
マイクロソフトからの回避策
印刷を再試行しても印刷できない場合は、デバイスを再起動する必要があります。
デバイスがv4プリンタードライバーを使用しており、v3ドライバーが使用可能な場合、回避策としてv3ドライバーをインストールすることもできます。
復旧に成功した解決策
「KB4517211」をアンインストールすると、元の状態に戻すことができます。
アンインストールの方法は、以下の通りです。
- 「更新とセキュリティ」の画面から、インストールされたファイルの一覧を表示。
- 右上にある検索ウインドで「KB4517211」を見つける
- 「KB4517211」をアンインストールする。
10月の更新アップデート
【追記】
2019年10月3日、9月23日付けの帯域外更新を拡張する必須のセキュリティ更新プログラムが配信されました。
このセキュリティ更新プログラムには、Internet Explorerスクリプトエンジンのセキュリティ脆弱性(CVE-2019-1367)の緩和が含まれ、一部のユーザーが抱えている最近の印刷の問題を修正します。
デバイスを保護するために、できるだけ早くこの更新プログラムをインストールし、PCを再起動して軽減策を完全に適用することをお勧めします。
すべての累積的な更新と同様に、この更新は以前の更新よりも優先されます。
まとめ
今回の不具合は、印刷をするまで気付くことができない為、かなり時間が経過してから発覚する場合もあると思います。
修正アップデートによって改善されるとは思いますが、このトラブルに遭遇した時には、「KB4517211」をアンインストールするか、別の媒体からの印刷をすると良いと思います。
バージョン1903のアップデートでは、細かい不具合が色々と発生しているようですので、今後も新情報には注意しておくようにしたいですね。