『今よりも成長したい』という気持ちで取り組むと、能力は向上していくものです。
しかし、その成長力にも個人差があり、上達のスピードも違います。
特に、ビジネスにおいては、同じ期間の経験しかない人同士でも、成長力の差が露呈することが多々あります。
人の成長力に差が出る理由は、思考力や継続力にあります。
そして、この思考力は、ちょっとした気付きや、考え方のヒントを貰うだけで劇的に変えることが可能です。
要するに、考え方を知らないだけ・・という人も多いわけです。
今回の記事では、成長力が高まる思考(考え方)にクローズアップしてみたいと思います。
成長しない人とは
『成長しない人』とは、失敗に繋がる悪い部分を変えられない人の事です。
もっと分かり易く言えば、「同じ過ちを繰り返す人」です。
成長力の高い人は、人に注意をされた事や、あまり上手くいかなかった方法等も、失敗に繋がる悪い部分として認識します。
また、他人の経験(歴史)や、他人の行動等からも常に学びとる姿勢があります。
故に、成長し続ける人達は、経験に比例して回避能力が高くなります。
この為、あらゆるトラブルを未然に防ぐという状態をつくれるようになっていくのです。
一方、同じような失敗を繰り返す人は、トラブルや問題が解決すると「これで終わった」と安心するだけで、能力の向上がありません。
成長しないまま通過しているだけなので、また同じ事を繰り返してしまいます。
ですから、私達は、同じような過ちを経験したら「自分はこの部分で成長していない」と素直に認め、何かを改善しなければならないのです。
トラブルや失敗が起こったら、必ず「自分のせいで発生した事」と捉え、何がいけなかったのかを考えましょう。
こんなシーンで『誰かのせいにする』という行動をとると、いつか更なる代償を払うことになります。
天からの学びのチャンスを、貴方がどう処理するか・・という考え方をすれば良いと思います。
失敗やトラブルでの成長
何かトラブルが起きたら、それを解決するだけではダメです。
成長する人は、困難から何かを掴むという共通点があるのです。
これは実話ですが、才能のあるスポーツ選手が怪我をして引退することになりました。
彼は、引退することに落ち込みながらも、新たな道を見出します。
そして、自分が怪我で苦しんだ経験を活かし、整体院を開業して成功したのです。
彼が、ひたすら落ち込み、人生が終わったと感じて腐っていたら、全く違う人生になっていたでしょう。
選手生命を奪われる出来事を「新たなチャンス」に切り替える強さは、成長力の強さとも言えると思います。
このように、成長力とは、マイナスをプラスにする力でもあります。
何かを発明する時、それは何らかの不便を解消するアイデアから生まれます。
普通の人は、「不便だな・・」と思いつつも、そのままで終わりますが、発明家には「発明のチャンス」に見えるのです。
ですから、問題を通過して満足しているようではダメです。
自分に与えられた試練をチャンスに変え、何か今後の人生に役立つ力にしなければ、単にトラブルで時間を無駄にしただけです。
1円を笑う者
『1円を笑う者は、1円に泣く』という言葉がありますよね。
この言葉の意味は、とても深いものがあると感じます。
言葉のままに受け取るだけではなく、人の成長力に当てはめると腑に落ちるところがあります。
「1円」の部分を「経験」とか「知識」に代えて考えてみると、その意味が見えてきます。
どんな事柄でも、たった1つの小さな要素が無ければ、チャンスを逃すことになる・・という事です。
しかも、自分がチャンスを逃している事に気付かない可能性すらあります。
例えば、ある知識を持っていれば思いついていた発明があったら、貴方は巨万の富を掴むチャンスを失った事になります。
でも、本人はその発明が自分から出るはずだったものだと気付くこともないのです。
言葉の通り、1円を粗末に考えている人は、お金の価値が分かっていないので結果的に裕福になれない、という意味もあるでしょう。
でも、その一歩先には、1つ足りないことによる機会損失があるのだという戒めにも思えるのです。
まとめ
常に考え、自分にプラスとなる要素や情報を見つける事が成長に繋がります。
そして、その積み重ねが人との大きな違いを生んでいきます。
1つ足りないことによる機会損失を意識し始めると、学ぶ努力を惜しまなくなります。
「この知識が何かの役に立つかもしれない」という意識が高まり、その努力や経験がチャンスを呼び寄せるようになります。
何故なら、他の人より1つ多く行った努力が、必ず差になって現れる時が来るからです。
これが人生単位で継続された時の大きさは、説明するまでもないでしょう。
話をまとめると、成長力の鍛え方とは、『起こること全てを自分のせいと考え、謙虚に努力する事』なのです。