生産緑地の解除期限が2022年の秋までに迫る土地所有者は、測量を行う必要性について考える時期にあります。
確定測量は、相続対策としても大変意味(メリット)のある事です。
税理士の方々は不動産に疎い人も多いので、この重要性について言及する人が少ない現状があり、見落とされているリスクだと感じます。
特に、土地の売却を予定している方々は、測量の有無によって、買取金額に大きな差が出ることになります。
生産緑地の確定測量を行っていない所有者は多いので、この記事でしっかりとリスクについて理解しておきましょう!
確定測量が無いとどうなる?
確定測量には費用がかかるので、多くの地主さんは土地の測量実行を先送りにしています。
市街化区域にある生産緑地の場合、生産緑地の指定解除によって土地の評価が何倍も高くなってしまうケースがあります。
このような場合、多額の相続税がかかることになったり、固定資産税等の負担が大幅に膨らむといった事が起こります。
その時になって気付いても、ただただ困るだけです。
このような土地について、「まだ確定測量をしたことがない」という所有者は、この記事を最後まで読むことを強くお勧めします。
・税金が高くなるリスクに気付けない
・売却時に大きな不利となる可能性がある
それでは、確定測量が無い生産緑地のリスクについて、説明していきますね。
売却時のリスク
いざ土地を売ろうとしても、業者に『確定測量が行われていない土地は買えない』と言われてしまう事があります。
確定測量が行われていない土地は、正確な境界位置が証明できない土地とも言えるからです。
このような土地は、事業上のリスクになりますし、測量に膨大な時間がかかる事もあります。
この為、多くの建築業者(不動産業者)は、確定測量をしていない土地を購入しない傾向があります。
この事を知らずにのんびりしていると、いざ売却しようとしたときに大変困ることになります。
確定測量は、地権者との連絡等に時間がかかることも多いので、数カ月~半年はかかると思っておきましょう。
また、現金資産が無く、土地を税金の代わりに支払う『物納』を行う際にも、確定測量が必須になります。
いづれにしても、売却するには確定測量が必要になるのですから、早めに実行しておくのが得策なのです。
生産緑地の解除時期には、慌てて測量の依頼をする人達も増加するでしょう。
だからこそ、先行してやっておく必要があるのです。
縄伸びによるリスク
起伏のある土地や、雑木林のような土地の場合には、登記上の面積と大きな誤差が出ることがあります。
昔はGPS等の技術がありませんでしたから、測量誤差が生じていることが珍しくありません。
土地が大きかった時を「縄伸び」と言い、小さかった時は「縄縮み」と言います。
例えば、500㎡前後だと思っていた土地が、実際には900㎡だった・・・なんて事例もあるわけです。
広さが変わるのですから、売却する時の価格にも多大な影響を与えますし、固定資産税も変わってきます。
測量することによって、土地財産が減ったり増えたりするリスクがあるなんて怖い事ですよね。
早い段階で調べておくことで対策も講じやすくなりますから、確定測量はとても大事な準備なのです。
確定測量の費用はいくら?
結論から申し上げると、確定測量の費用は土地の状況によってかなり変わります。
この為、目安を提示することも難しいのが実際のところです。
あえて、ざっくりとした額をお教えするとしたら、40万~200万円といった感じです。
30~40坪程度の住宅用地であれば、30~50万円前後といったところです。
少し高く感じるかもしれませんが、この費用をお得に相殺できるノウハウがあります。
後述しますので、ご興味のある方は最後まで読んでみてください。
生産緑地や山林等の場合、300万円を超えるケースもありますので、まずは見積もりをとってみることが大切ですね。
測量会社は、スピード感と料金で選ぶのがオススメです。
測量費用は相続税対策になる!
実は、測量費用は、売却時の譲渡費用として計上することができます。
つまり、測量費用は、売却後の利益から控除することができるという事です。
売却益には、譲渡所得税が課税されますので、この分の節税になる効果があります。
また、現金資産が減少した分、将来の相続税も減ることになりますよね?
確定測量に多少費用がかかったとしても、2つの税金が減る効果があるわけです。
この他にも、相続税対策の一環として、他にも組み合わせられる手法があります。
相続対策では、不動産に連動するノウハウに長けた相手を見つける事も大切です。
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まとめ
最後に、生産緑地の確定測量をしておくメリットと、測量しないことによるリスクをまとめておきます。
メリット
- 縄伸び・縄縮みに気付くことができる
- 境界確定することにより、高く売れる可能性が高まる
- 売却査定のスピードが早くなる
- 売却時の経費にできる(譲渡所得税が少なくなる)
- 不動産取引でのトラブルが減る
- 売却が遅れるリスクを回避できる(測量に長期間を要することがある)
デメリット
- 縄伸び・縄縮みに気付くことができない
- 売買取引でトラブルが起こりやすい
- 高額買取りが実現しない(買い手がつかない)
- 売却査定をしてもらえない事がある
- 高く買ってもらえるチャンスを逃すことがある
- 物納したくてもできない
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