起業では、新しいアイデアやワクワク感も大切ですが、冷静に将来分析しておかないと、後になって困ることになります。
多くの場合、起業後に最も大切になるのは集客と運営コストの問題です。
どのような集客手段を用いるのかによって、大きく戦略や準備が変わることでしょう。
このポイントを見誤っていると、事業経営に大きなマイナス効果をもたらしますのでビジネスプランを再点検してみてください。
自社のビジネスプランにある弱点に気付く事で、次のステップも見えてくるのではないでしょうか。
2つの選択肢とは
起業前の集客は、基本的に自分で獲得することになりますよね。
資金を投じて広告する場合もあれば、自らの努力で開拓する場合等もあり、様々な方法が考えられます。
しかし、経営が安定してきた後の集客については、必ず次のステップとして違う入り口(集客方法)が必要になってくるものです。
これは、事業規模の拡大や、人員の状況等によって、その時に必要とする集客数が変わってくるからです。
大きく分類すると、集客方針の変更は自社努力によって集客を拡大させる手段と、他者に営業を委託する手段に分けることができます。
集客の本質
どんな手段を用いるにしても、集客を成功させるには人々のニーズ(困りごとや欲求)に応えるサービスを提供することです。
そして、そのサービス内容を周知する手段について具体的に考えなければなりません。
皆さんの事業において、このようなサービスが充分かつ正しく実行できる状態だと仮定して話を進めますね。
「集客を自分で行うか、他者にやらせるか」という方針については、起業前から、方針やアイデアを持っておくと良いと思います。
集客を自分で行う場合、店舗を出すとか、チラシやWEB広告等がメインの媒体になり、お金もかかります。
この方法しか頭にない人が起業するのは、ちょっと危険だと思いませんか?
これらが上手く機能しなかった時のことを考えておくのも経営力の1つだと思うのです。
営業力とライセンスの優位性
ビジネスでは、仕事を与える側が有利だと言われます。
確かに、製造受注や請負業の場合には当てはまる話です。
ところが、専門性の高い仕事になる程、立場は逆転していきます。
もしも、貴方のやっている事業に特定のライセンス(免許)や、国家資格が必要になる場合は、「仕事をやってあげる側」になれるという事です。
例えば、難しい資格や特殊な免許を持っている人は、「その資格や免許を欲しがっている人達に営業させればいい」と考えればいいのです。
これが、次の集客戦略になる事もあるはずです。
要するに、ターゲットと繋がる業種・人と繋がればいいわけですね。
厳しい事を言えば、「ターゲットと繋がる人が誰か」というところさえも見えていない人は、起業家には向かない人ってことです。
実際、それができるだけですぐに集客に困らなくなります。
ですから、自社の営業力を強化するより、優位性のある資格を持つ方が良い場合もあるでしょう。
お客さんは頑張れば誰にでも取れますが、専門職(業)は誰にでも出来る事ではありません。
人的レバレッジのかけかたさえ分かってしまえば、ライセンスを持つ側が有利なのがビジネスの基本です。
最近では、人的なレバレッジを持たずとも、通常の何倍もの利益を上げる方法がたくさん存在していますので、そちらを模索するのも一考です。
また、WEB上での自動収益等を実現できる人については、アナログ的な仕事をするよりもそっちの才能を伸ばした方が良い時代だとも感じます。
起業で成功している人達は、必ずこのような優位性に着眼して成果を得ているのです。
提携・委託についての注意点
事業に必要な資格や特技を持たない事業者は、誰かと組むしかありません。
但し、この部分(自力で仕事を完結できない状況)は、ビジネスモデルとしての欠陥にもなり得ます。
営業力(集客)に特化し、提携先の開拓に力を入れるのも1つの選択肢であり、このスタイルで成功している事業者もいます。
とはいっても、普通の人にはなかなか難しいことですので、まずは自社の専売特許を確立することが重要ですね。
また、代表者の交代等により、提携先や有資格者等との関係性が変わってしまうリスクも考えておく必要があります。
提携型のビジネスモデルは、どこまでいっても人的な離脱リスクがあり、利益を適切に分配しなければならない点もデメリットです。
他者からフィーバック等を受けるビジネスモデルでは、「提携する相手の力による収益が大きい状態になる」という問題もあります。
ですから、長期的な安定を考えるなら、自ら国家資格や専門性の高い技術等を獲得する道を選ぶのが良いでしょう。
継続的な努力や膨大な時間投資によって得られるものではありますが、資格や技術力は、決してあなたを裏切りません。
結局、楽な道はなくて、人並み以上の努力があってこそ成功するものだと思います。
仕事が入る仕組みをつくる
「特定のライセンス(国家資格や免許等)を取得する」ということができないと、営業する(仕事をとる)側になるしかありません。
逆説的に言えば、貴方に営業力が無くても、営業が出来る人(紹介者となれる相手)に仕事を取ってもらう仕組みをつくれば良いのです。
貴方に強力な営業力があっても、何かの資格を必要とする場面に直面した途端に、バトンタッチ(委託)が必要になってしまいますよね。
たくさんの受注(集客成功)があっても工場生産できなければお金にならないのと同じ理屈です。
ビジネスに必要なライセンスを持たない場合、国家資格や免許を保有する人と業務提携したり、雇ったりするしかありません。
ここには大きなロスが出ますし、人的なリスクやコストも大きくなりますので、長期継続が困難になる要因となるのです。
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まとめ
集客と業務提携は、経営においてとても重要な部分です。
誰と組むか、どうやって集客(又は生産)するか、といった問題は、永遠のテーマとも言えます。
最近は、一人の力だけで自動的に収益を得る仕組みを作ることも可能な時代ですし、メタバース等の世界等にも大きなチャンスがあると思います。
今までの常識にとらわれず、柔軟な発想力でビジネスモデルを見直していくと、事業が時代に合った進化を遂げると思います。
今後、そういった知恵を持つITコンサルタントの価値も高まっていますので、そういった人達との「出会い」も成功に必要な要素かもしれませんね。