今回の記事は、起業家として成功した人達から見聞きした有益な話です。
起業予定のある人や、お金を稼ぐ方法を模索している方々に役に立つ情報ではないかと思います。
コロナが流行して以降、時代の変化がより激しくなり、通用しなくなるビジネスモデルも増えました。
WEB媒体での「稼ぐ方法(ノウハウ)」も常に変化していて、IT系の経営者達の抱く今後のビジョンには興味深い情報も含まれています。
この記事は、受け取る側の才覚も必要になる話かもしれませんが、興味のある方は最後まで読んでみてください。
個の時代
経営者が目指す会社規模は様々ですが、昭和~平成にかけては、会社が大きくなることが成功の証・・みたいな考えが一般的でした。
ところが、近年台頭した若手の成功者達は、上場する事や経営の在り方に対して思考変化が起こっているようです。
上場企業の経営者は、会食相手にまで気を使う時代になり、何もできないのが現状だそうです。
若者達からすると、まるで牢獄にいるように見えるのだそうです。
すぐにメディアやSNSで叩かれる時代なので、プライム企業の経営者はかなり制限の強い生活を強いられているのです。
有名企業の経営者であっても、保有資産の殆どが自社株で現金化できない・・なんてことは珍しくありません。
この為、若手経営者からすると、それほど魅力のない立場(自分よりキャッシュを持っていないなんて夢がない)と感じる事も多いようです。
このところ、上場を果たした経験を持つ若手経営者等が、あえてソロで事業を進めることを選ぶケースが散見されます。
WEBマーケットの変化やSNS時代特有の窮屈さが、彼等に「個の経営活動で充分やれる」という決断をさせているのかもしれません。
羽目を外すことを許されず、せっかく稼いだお金を派手に使う事もできないなら、何のために金持ちになったのか。
彼らはそう考えているのかもしれません。
成功者には、お金があるだけで『幸せに見えない人』も多いそうで、若手経営者達が「本当の成功ってなんだろう」と考え始めたようにも見えます。
社畜からの脱却
芸能人やアナウンサーの人達でも、最近は独立をする人が多いですよね。
事務所に所属せずとも、個人でYouTuberとして生きる道を選ぶとか、フリーアナウンサーとして活躍できる時代になったからだと思います。
これも、「個」で生きるというあり方だと思います。
プライム企業の経営者になっても、株主への報告で頭を悩ませていて、様々な問題も抱えていることでしょう。
給料は良くても、上司への報告にストレスを感じる中間管理職と同じような苦しみを背負っているという事です。
これでは、確かに夢がありませんよね。
ストレスを抱えながら夜遅くまで働くサラリーマンで一生を過ごす人は大勢いますが、すぐそこには『個』の力で生きれる環境があるのも事実です。
誰かの事業に付き合うだけの人生か、自分らしく生きる努力をする道を選ぶのかは、皆さんの決断次第です。
これからは、自由な人生を選んでいく人達が増えると思いますし、その方が本当の意味での競争力が高まるとも思います。
サラリーマンを辞めるのは勇気がいるかもしれませんが、貴方に個の力があれば何も恐れることはありません。
むしろ、個として社会に必要とされる機会が増えるはずです。
成功者が歩む第二ステージ
IT事業等で一定の成功を収めた人達は、その資金で次のビジネスをスタートしているケースが多いです。
副業的に何か別のビジネスを立ち上げ、気心の知れた仲間と楽しく第二の成功を目指すというのが、新しい潮流のようにも見えます。
興味深いのは、優秀な若手経営者が次のステージで手を組もうとしている相手は、大手企業ではなく『優秀な個人』である点です。
大手との企業提携よりも、「本物の力を持つ個人」と繋がることに将来性を見ているようです。
ある意味、本当の意味での実力主義で、そうでないと面白くないのだそうです。
実際、少数精鋭で楽しくやると、想定以上の成果が出るのかもしれません。
個の力で勝負できる人達にとって、現代の経済環境はなかなか面白い状況なのだとも思います。
会社を大きくすることが成功、という考え方は古くなり、成功の在り方についても本当に多様化していますよね。
何十年か前であれば、個の力だけで数億を稼ぐにはトレーダーとか不動産事業しかなかったと思います。
それが、今では大学生がたった一人で数億円を稼ぐこともできる時代になっているのです。
YouTube、アフィリエイト、仮想通貨、WEB集客、ミュージシャン、芸術家、クリエイター等、才能さえあれば誰でも成功できる環境があります。
多くのWEBチャレンジにおいて、店舗を借りる必要はありませんし、従業員さえいらない時代です。
数万円のパソコン1台で何億円も稼ぐことができるようになったのは、経済環境の大変化と言って良いでしょう。
コラボの意味が変わった
YouTube等でも、様々な人達でのコラボ(抱き合わせ企画)が目立ちますが、これはビジネスの終焉が近いことを示唆している可能性もあります。
ビジネスにおいても、他社とのコラボによって付加価値を出すことは珍しいことではありません。
でも、よくよく考えてみれば、「単体での魅力(価値)が低下したからコラボする必要が出た」という事ですよね。
これに気付いている起業家達は、コラボの意味と効果をしっかりと認識していますし、次の戦略も持っています。
コラボ相手に頼るビジネスモデルでは、パートナーの離脱リスクが高まります。
そして、結局のところ、経営者はこのリスクを埋めることを考えるようになります。
各社、キーマンとなる優秀な人材を他社にとられるリスクは甚大なので、積極的に役員等にして会社の土台を固めていくのです。
実際、彼等の価値はどんどん上がっていて、そこに(人的な)先行投資ができない企業は競争に負けていくでしょう。
企業秘密の価値
一般の人達が気軽に発信できるようになり、YouTube等で大きな利益を上げる人達も増えました。
これをマネする人もどんどん増加したので、全体のレベルとしては質が低下してきたとも思います。
そして、メディアで注目を集めようとする人達の中で起こったのが、『重要な情報の安売り』でした。
バズることだけを考えてしまう愚かな人達が、公開すべきではないノウハウを大量に発信したわけです。
ノウハウの流出だけならまだしも、最近では様々な事件(犯罪)を起こす人まで出てきましたよね。
本来、自分がみつけたノウハウとかビジネスモデル(企業秘密等)というものは、決して漏らしてはならないものです。
自分の事業規模や、ビジネス上で考案したノウハウ等については、一切外に漏らす必要がなく、百害あって一利なしです。
成功して得た利益についても、儲かっていないフリをしていればいいのです。
多くの凡人は、儲かっている人の真似をしようとしますし、金持ちだと思われる事で怪しい人も寄ってくるようになります。
能ある鷹は爪を隠すという言葉がありますが、そもそも人に自慢をしても良い事なんて起きないのです。
自らの功績やアイデアを自慢したい人も多いのかもしれませんが、それってあまりスマートな選択ではなく、ただの自己満足なんです。
貴重な情報を漏らすことは、自ら情報の価値を下げる行為ですし、確実にビジネス寿命が縮みます。
当然、感度の高い人達はこれに気付いていますので、メディアでの「情報の出し方」に工夫をし始めました。
あまり具体的には言えませんが、今までとは違う見せ方を考案し始めたという事です。
このような背景から、今後は通用しなくなるブロガーや、YouTuber等も増えていくと思います。
こぼれ話
私は、副業的に不動産(相続)コンサルの仕事にも携わっているのですが、その中で似たような現象があります。
WEB上を探すと、税理士やコンサルティング会社等がブログ等を通じてあらゆるノウハウを開示しています。
中には、無料で公開する意味が分からない程に重要な内容の記事も存在します。
アクセス数を集めるためとはいえ、勿体ないことをするものだと常々感じます。
保険業界においても、このような無駄な公開が増え、国税庁からの引き締めが強まりました。
要するに、国税庁からすれば、以前よりも特殊な手法が見つけ易くなっているわけです。
ブログ等で貴重なノウハウを公開すると、自らの首を絞める行為になるという典型的な例だと思います。
結果、仕事がとれなくなり、またアクセスが必要になって情報をばらまく・・・という悪循環に陥るのです。
起業家は、このような頭の悪い戦略をとらないよう、気を付ける必要があります。
手軽に拡散できる時代だからこそ、ビジネス手法の守り方にも新しい知恵が必要になっていると感じます。
経営者の知恵
ある不動産会社の社長の話です。
年商数十億の会社の経営者で、高級車も数台保有しているような成功者です。
この方は、顧客の家に訪問する際には、時計や車をあえて一般的なものに変えて行きます。
現在は経営する立場なので、さすがに営業活動はされていませんが、昔からこのような工夫を随所にされている人でした。
不動産の売主には富裕層の方々が多く、基本的に相手を下に見ています。
ですので、自分が儲かっていると思われても良い事が無いと考えていたのだそうです。(実際にはめちゃくちゃ儲かってました)
自分のプライドよりも事業の成功確率を上げることを優先した結果なのでしょうが、不動産業界では珍しいタイプの人です。
顧客から下に見られることに抵抗を感じる社長が多い業界に感じますし、この業界は何故かステータスを気にする経営者が多いです。
「俺は特別な人間だ」といった顕示欲が優先されている状況に気付けないのが普通の社長だと思います。
突出する人というのは、普通の選択を当たり前に選ばない人・・ってところでしょうか。
これも起業のヒントと言って良いエピソードかもしれませんね。
売り方が変わってきている
昔から、物販や建築業界などには、自社の実績を誇示して売る手法があります。
確かに、今までに建築した件数とか、販売実績等には説得力がありますが、その効果は昔ほど強く働かなくなってきています。
何故かと言うと、人々の口コミ情報が瞬間的に手に入る時代であり、ネット上を探せば本当の価値を知ることができるようになったからです。
誰もが情報の受信と拡散をできる時代なので、忖度の無い意見(不評)を手に入れることも容易になりました。
要するに、企業側のアピールなんて誰も信じなくなり、「本当はどうなの?」という疑問をネット上で完結するようになってきたという事です。
世代が入れ替わる度に、このような現象は強くなっていきますから、これは売り方を変えることにも繋がっていくのです。
口コミが重要になると、本物の商品をつくることにしか正解はありません。
世の中は、より一層、本物だけが生き残る時代になっており、それを実現するのは企業であろうと個人であろうと関係ないのです。
まとめ
今の時代における「稼げる仕事」の意味は、貴方だけの力で維持継続ができる仕事(又は実力)のことです。
「儲かる仕事」という視点で選択してしまうと、余程の工夫や進化を必要としますので、長続きしないビジネスになる可能性が高いです。
そして、「起業のヒント」とは、人とは違う選択(人にはできない事)を多く持つ事です。
ビジネスにおいては、それが技術であったり、ノウハウになります。
特定の資格・免許や独自商品である場合もあるでしょう。
貴方だけが気付いたノウハウとか、貴方が発見したアイデア等は、ビジネス寿命を延ばすための重要な財産です。
ですから、無暗に拡散などせず大切に扱うべきでしょう。
この記事でご紹介した「稼げる仕事」と「起業ヒント(アイデア)」を持たない人は、あまり起業家として大成しないでしょう。
一時的な成功とならないために、このような視点に目を向けて準備されていくと良いと思います。
この記事が、起業を目指す皆様のお役に立っていれば幸いです。