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チャートを見ないトレード手法とは?

 

プロのトレーダーが使う投資手法には様々なものがあります。

そして、彼等の持つトレード手法を、テクニック(稼ぎ方)の一種と認識している方が多いのではないでしょうか。

しかし、実際には、テクニックというより判断方法に近いものです。

例えば、チャートを見ないで取引するという手法もあるわけですが、このような行為がテクニックとは思えませんよね?

本来なら行うべき情報確認を怠る手法でもあるので、テクニックとは言えません。

この記事では、このような投資手法の解釈について具体的にご紹介したいと思います。

 

トレード手法の意味

プロのトレード手法は、判断方法と理解すべきものです。

 

例えば、皆さんが社長として重要な決断をするとしたら、自分だけの考えでは決めませんよね?

社内会議、市場調査、株主の意見、現場の意見、知人友人の意見、専門家等からの助言等、様々な判断材料を検討し、社長が最終決断を行うのが普通ですよね。

 

ここから理解すべきポイントは、トレード手法を1つしか持たないとしたら、それは、ワンマン社長の独断経営と同じ・・という事です。

この状態では、その手法が使えなくなった時、たちまち経営破綻してしまいます。

 

ですから、専業トレーダーの多くは、自分の判断材料(手法)を複数持つようになっていくのです。

1つの手法にこだわるのではなく、様々な判断材料を臨機応変に使うのが理想です。

 

チャートを見ない手法とは?

トレーダーの判断材料として欠かせないのは、板情報・出来高・チャート・その他の指標等です。

殆どのトレーダーは、これらを見ながら取引をしていますし、そうした方が良いと思います。

 

仮に、チャートを重視する人なら、移動平均線とかVWAPとか、色々な目印を判断材料にして決断していますよね。

この判断材料の種類が、トレード手法と呼ばれているだけのことなのです。

ですから、トレード手法とは、何で判断をしたのかという部分での違いでしかありません。

 

チャートを見なくても判断がつく場面もあるので、当然「チャートを見ない手法」も存在することになります。

では、チャートを見ずに判断が可能な場面とはどんな時でしょうか。

 

この説明はすごく難しいのですが、ちょっと説明してみたいと思いますので、興味のある方は頑張って最後まで読んでみてください。

 

心理を読む

ある時、自分のトレードを振り返り、「板情報等から投資家心理を深く推察している日は、チャートをあまり見ていない」ことに気付きました。

具体的には、歩み値等から大口投資家の投資金額を計算したり、利益確定するための株数を想像したりする作業に集中した日です。

 

例えば、1つの板を消すには最低いくらの投資金が必要なのかとか、全てを利益確定するためにどれくらいの株数が必要になるのかを想像します。

これを一日中やっていると、なんとなく次のチャートが頭の中に描けるようになってきます。

 

あくまでも確率論的に思い描く仮想チャートですから、実際とは異なる場合もありますが、いつか収斂する可能性が高いと考えることができます。

それがいつ起こるのかは分かりませんが、意外な形で「買われた」とか「売られた」という現象はあるので、そこに注目して考えます。

 

このような目で相場を見ていると、チャート上でのダマシ等には惑わされません。

というか、そもそもチャートを見ていないので、騙されようもないわけですね。

 

歩み値を見て、自分の頭の中になんとなくチャートを描いて取引する感じです。

感覚的に判断する手法なので、誰にでも勧められるものではないですが、トレーダーとして成長したい人はチャレンジすべき手法の1つだと思います。

 

ウクライナ侵攻で株価はどうなるか

直近では、2月16日にもロシアによるウクライナへの軍事侵攻が開始されるかもしれない・・という噂が出ています。

この影響から、NYダウが大幅に下落しましたよね。

 

では、実際にウクライナ侵攻が始まった時、株価はどうなるでしょうか。

チャートだけで判断している人達は、このような場面での判断に迷うのではないでしょうか。

 

一方、個別銘柄を監視しているプロトレーダー達は、各銘柄の取引トレンドを見ていますので、それほど神経質になっていないと思います。

相場が織り込んでいるかどうかに着目していて、分からなければ手を出さなければいいという感覚です。

 

買い越しされていると思う銘柄は、侵攻開始と同時に利益確定や損切りの動きが発生する可能性があります。

一方、売り越しされていた銘柄については、侵攻開始と同時に買われ始める(利益確定される)こともあるでしょう。

 

一般投資家は、侵攻が開始されたら暴落するのではないかと考えてしまうでしょうが、機関投資家目線で考えれば個人投資家をカモにするチャンスなのです。

ですから、過去の相場でも、戦争開始直後から株価が上昇するといった事象が何度もあります。

大切なのは、博打的に行動せず、今回のケースがどちらになるのかしっかり見極めることだと思います。

 

まとめ

この記事から掴んでいただきたい事は、『自分の力で考える』という事の重要性です。

手法という言葉に反応する人達は、何か特別な方法を求めているのではないかと思いますが、そんなものは存在しません。

あったとしても、すぐに使えなくなりますし、結果的に損を出して終わることになるでしょう。

テクニックに頼るのではなく、判断材料への取り組みや、思考力をつけなければ通用しません。

逆を返せば、独自思考を磨けば、チャート情報がなくても勝つことが出来るという事ですね。

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