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メダカと金魚とアカヒレの強さを比較

自宅で小さな魚を飼いたいと考えているなら、初心者の選択肢としては「メダカ」や「金魚」等が有力候補ですよね。

飼育に自信の無い人や、長く飼い続けたいと考える場合、どちらが生命力的に強いのかも大事な選択ポイントになると思います。

そこで、初心者向きの魚である、「メダカ」、「金魚」、「アカヒレ」の3種の魚について、飼い方や生命力の比較をまとめておきます。

どの魚を飼うか考える際の参考になると思います。

 

生命力の違い

なるべく死なない魚」という視点で検討したい人に向けて、生命力についてお話しておきたいと思います。

メダカ、金魚、アカヒレ等の初心者向けの魚は、どれも比較的に生命力が強いのです。

でも、それぞれが全く同じ生命力ということはありませんよね。

 

それに、同じ魚でも色々な種類に品種改良されていますから、その中でも生命力の違いがあります。

しかも、一通りの種類を飼ったことがある私自身、どの魚が一番強いかを明確に説明する事は難しい面があります。

ですから、今までの飼育経験と品種の持つ特徴等を総合的に考えて結論を出していくことになります。

 

結論としては、飼育環境によって最強に選ばれる魚が微妙に異なると思います。

水槽で飼う場合なのか、ポンプやヒーター無しで飼う場合なのかでも結論が違ってくるからです。

 

そこで、それぞれの生命力の強さと各品種の特徴等をまとめておきますので、各自の飼育予定環境で考えてみてください。

 

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メダカ

ペットショップ等で販売されているメダカには、色々な種類の品種がありますよね。

最も原種に近いとされる黒メダカは、メダカの中では最も強い品種です。

黒メダカの次に強いのは、おそらくヒメダカ(妃メダカ)になるでしょう。

 

白メダカや青メダカ等、白っぽい色が入った品種は、かなりデリケートで生命力が弱い部類になります。

ですから、フィルター付の水槽にヒーターやエアポンプ等を設置して飼育しないと、すぐに死んでしまいます。

 

飼育設備無し(容器などに水を溜めただけ)で飼育する場合、黒メダカ又はヒメダカを選ぶしかないということです。

更に、黒メダカとヒメダカでは、黒メダカの方が断然強いです。

ヒメダカは、温度適性等は比較的に高いのですが、低温下では病気等にかかりやすい面があります。

 

メダカのポテンシャル

メダカは、ダツ目メダカ科メダカ属に分類される淡水魚の総称だそうです。

自然界では、川の下流域や沼等に生息する魚ですから、環境の変化への対応力が高いのも想像がつきますよね。

流れの緩やかな場所にいて、水草等の近くで隠れて生息しているイメージです。

水田や用水路等に生息するケースも多いです。

 

生命力を比較する上で、このような自然界での生息環境は信頼性の高い比較材料になります。

水質的には、比較的に綺麗な場所であることが多いので、あまり濁った水は好まないと考えて良いと思います。

実際には、ある程度の水質悪化にも耐えられる強さがありますが、基本的には汚い水は辛い環境だと考えてあげた方が良いです。

家庭で飼育する際の寿命目安は、2年前後と考えて良いと思います。

 

飼育温度とエサ

自然に変化する水温の中では、5度から28度位まで対応してくれますので、室外で飼う事も可能です。

水槽で飼う場合には、23~25度が適温です。

室外で飼育する場合のコツ等については別記事でまとめていますので、最終的にメダカを選択する人は後で読んでみてください。

メダカを器で飼った場合の寿命

メダカや金魚は、自宅で気軽に飼うことができる魚として人気がありますよね。 飼ってはみたいものの、水槽とかポンプ等を購入してまでは・・・と思っている人も多いのではないかと思います。 実は、メダカはポンプ ...

 

エサについては、イトミミズやボウフラ等を好んで食べます。

市販の専用エサがある場合には、それだけを与えていればOKです。

エサの量は、30秒程度で食べきれる量を一日に2~3回与えれば十分です。

温度の高い季節は活性が高まるので、少しだけ量を増やしてあげると良いと思います。

 

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金魚

金魚は、フナ科に属する魚になります。

簡単に言えば、フナを品種改良して様々な種類に分かれていったわけです。

メダカの時と同様に、品種改良(突然変異等)が進むと魚は生命力が弱くなります。

 

つまり、原種に近い種類の金魚の方が生命力が強いという事です。

お祭りの縁日で見かける、「金魚すくい」で使われる典型的な金魚(和金)は、比較的に生命力が強いです。

姿がフナ本来の姿に近い程、生命力が強いと考えれば良いと思います。

 

一般的に強い品種として認識されているのは、和金(ワキン)、朱文金(シュブンキン)、コメット(彗星)が代表的です。

これらよりも少しだけ生命力が劣るものの、比較的強いと分類されるものに、琉金(リュウキン)、キャリコ、出目金、丹頂(タンチョウ)等があります。

他にも同等クラスの生命力をもつ金魚はいますが、手軽に入手できない事が多いかもしれません。

 

金魚のポテンシャル

自然界でフナとメダカのどちらが生命力があるかと考えると、おそらくフナですよね。

ですから、品種改良が進んだ金魚でも原種のメダカと同等の生命力をもっているケースもあると思います。

室外等で水槽設備を使わずに飼育する場合は、原種に近い形状の金魚がオススメです。

 

フナ科の魚は、ある程度の流れが生じる場所でも泳ぐことができますが、河川では基本的に流れの緩やかな場所にいます。

大きめの沼等に生息していることも多く、比較的に濁った水にも強いと言えます。

 

フナは、自然界で越冬する際、流れの無い深場等で群れをつくって半分冬眠のような状態になります。

この期間は、動きも捕食も小さくなり、とても活動が鈍ります。

メダカと比較すると、長く生きるための機能がより強化されている印象です。

 

金魚にもこのような遺伝子が組み込まれていますので、室外で飼う際には参考にしてください。

室外での飼育の場合、冬はエサを少な目にしてそっとしておくと良いと思います。

金魚は、上手に飼育すれば10年以上も生きる魚で、中には40年を超える飼育例もある程です。

「生きる」というテーマで見れば、金魚がナンバーワンですね。

 

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飼育温度とエサ

金魚は、水生の節足動物等も食べられますし、ボウフラやイトミミズ等も好んで食べます。

メダカに比べると食べる量も多く、水槽内の水質が悪化しやすい傾向があります。

市販の専用エサも、メダカのものより粒が大きいので、与えすぎに注意しないとすぐに水が汚れます。

 

水温は、メダカとほぼ同じだと考えて良いです。

自然環境下では、0度から30度位まで対応できると言われています。

水槽で飼う場合には、20度~25度程度が最適で、このレンジで保ってあげれば常に元気な姿を見ることができます。

 

アカヒレ

アカヒレの場合、突然変異等による品種改良等が進められていないので、販売されている種類は一つだけです。

熱帯魚を混泳で飼育する際には、いつも最後まで生き残ってくれる生命力の強い魚です。

ですから、温度さえ気を付けていれば、あまり失敗することはないと思います。

初心者でも安心して飼える魚ですが、水槽で飼育する場合には華が無いので、つい他の熱帯魚と混泳させたくなります。

 

アカヒレのポテンシャル

アカヒレは、コイ目コイ科タニクチス属に属する魚で、中国やベトナムを原産国とする淡水魚です。

コイの仲間だという時点で、その強さがなんとなく想像つきますよね。

外来の魚なので、あまり生息域を想像できないかもしれませんが、緩やかな流れの河川等にいるイメージで良いと思います。

 

赤い尾びれが特徴的で、メスは腹部が膨らみ丸みを帯びているので、すぐに見分けられます。

酸欠に強いのでコップでも飼えると言われるくらいですが、さすがにコップはやめたほうがいいです。

寿命は3年前後で、成魚での体長は3~4センチ程度です。

 

飼育温度とエサ

アカヒレは、高水温にはやや弱い傾向があるようで、10~25度位の温度が適温となります。

設備の整った水槽で飼えば、かなり長く付き合える魚ですが、室外で飼うにはちょっと向かない気がします。

エサについては、テトラやメダカ用の専用エサで大丈夫です。

 

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飼育上のコツ

室内で設備の整った水槽で飼う場合、飼育のコツは特にありません。

気を付けるのは、水温と水替えだけです。

 

水替えについては、1週間程度前から水替え用の水づくりをしておくようにし、水替え時の温度差が無いように注意します。

室内に入り込んだ小さな虫等が、フィルターに卵を産むと虫がわくので、虫が入り込めないように注意すると良いと思います。

 

水替え時には、麦飯石溶液を入れてあげてください。

水が汚れにくくなるので管理が楽になる上、魚の病気を防止する効果があります。

 

魚が弱った時だけでも入れてあげると、回復が早まりますので要常備です。

化学薬品を含まない、天然成分でつくられた麦飯石溶液を選びましょう。

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混泳飼育について

メダカと金魚を一緒に飼う事を考える人もいるようですが、基本的には別々がいいです。

基本的に、食べられるサイズの魚はエサとして捕食されますので、金魚の大きさがメダカを食べられる大きさになれば、金魚だけが残る結果になると思います。

 

隠れる場所等を上手く配置してあげることで混泳させることも可能ですが、それって自分の命を狙う人物と一緒に暮らしているようなものですから、自然の摂理とはいえなんだか気の毒ですよね。

メダカの飼育についても、「1匹よりもたくさんのほうが安心する」等と言う人がいるのですが、一概には言えないと思います。

 

私が観察している限り、メダカの世界でもイジメは存在して、小さなメダカはイジメに合うものです。

たった2匹で飼育していても、相手が死ぬまで突っつき続けた例もあり、メダカの世界にも相性とかテリトリーのようなものが存在しているのだと感じます。

 

これ以降、私はメダカを1匹だけで飼育するようになったのですが、それ以降のメダカの寿命は以前よりも格段に伸びました。

一人暮らしは意外と快適だという事なのではないでしょうか。

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室外飼育について

室外での飼育をする場合、ベランダや庭先等で飼育することになりますよね。

多くの場合、何も設備を置かない形態になりますから、魚の種類によっては多少の工夫が必要になります。

 

エアーポンプが無い為、私は備長炭等を入れてあげるようにしていました。

晴れた日には、この備長炭を取り出して天日干しし、乾いたらまた入れます。

こうすることで、備長炭の隙間にたまった空気で多少のエアレーション効果があるからです。

私は、観察に邪魔なので入れていませんが、手軽に増えてくれるような水生植物を入れるのが簡単で良いと思います。

 

室外飼育での水替え

室外飼育の場合、浄水フィルターがありませんから、水の汚れが早いです。

特に、金魚を飼う場合には、綺麗な水で観察したいならマメに水替えが必要です。

メダカの場合においても、夏場はコケの発生が早く、週に一度は水替えをするようにしていました。

 

水質が悪化しきった状態から綺麗な水に移す場合、環境が良くなるとはいえ、大きな変化を起こすことになります。

3リットル程度の水で飼っていれば、水替えはそれほど苦ではありませんから、冬場でも暖かい日を狙って水替えをしてあげると良いと思います。

 

まとめ

話をまとめると、最も生命力が強いのは、おそらくフナの原種に近い品種の金魚です。

そして、水槽で飼うなら、メダカよりもアカヒレの方が強いと思います。

室外で飼うなら、アカヒレよりも黒メダカの方が温度耐性が広い気がします。

飼育する環境によって、どれを選ぶか考えるのが良いでしょう。

 

メダカや金魚を飼うためのコツは、非常にシンプルです。

要するに、水と温度に気を付ければ良いわけです。

ある程度、気を使って管理してあげられれば、誰でも数年の飼育ができるはずです。

生き物を飼わせてもらう責任を感じながら、忘れずに面倒を見てあげましょう。

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