心と体

内視鏡検査の痛みや辛さについて

激しい腹痛や血便などの症状が出た場合、医療機関に足を運ぶと、大抵は内視鏡検査をすることになります。

結局のところ、「中を見てみないと分からない」というのが医師側の心境になるからです。

腸内の出血原因にもかなり色々な要因があるので、どんな名医であってもヒアリングだけで診断することはできないわけです。

出血が起こった場合等、内視鏡検査を覚悟しなければいけませんが、女性等の場合は特に気の進まない検査だと思います。

そこで、実際の検査の様子や注意点の他、個体差による痛みの違い等について、有益な事前情報をまとめました。

これから内視鏡検査を受ける方々の参考になればと思います。

 

内視鏡検査の流れ

内視鏡検査の設備がある病院を受診しても、その場ですぐに検査が受けられるわけではありません。

出血等がある場合には、その場で直腸検査(医師が指で肛門付近の状態を確認する検査)と肛門付近の内視鏡チェックが行われることはありますが、本格的な内視鏡検査にや事前の予約と準備が必要です。

 

内視鏡検査の予約を入れたら、当日までの流れについて説明を受けます。

内視鏡検査の最中にポリープを発見した場合の処置についての承諾等もこの時点で行うことが多いと思います。

 

カメラで腸の中を見るためには、お腹の中の排泄物をゼロにしておく必要がありますので、検査の3日前から準備が始まります。

予約が完了すると、下剤と専用の水溶液等を受け取って帰宅することになります。

 

検査までの3日間

検査の前々日は、「なるべく消化の良い食事を心がけてください」と言われます。

要するに、食物繊維の多い食材や、消化の悪い食べ物を減らしていく意識を持つ感じです。

 

前日になったら、できるだけ消化の良い食べ物にし、量も少し減らします。

調剤薬局等で内視鏡検査用の食事キット等も販売されていますので、これを利用する人も多いようです。

(私の場合は、少量のお粥等で済ませました)

 

また、9時になったら下剤を飲みます。

この下剤は、とてもゆっくり効くものなので、翌朝頃に効いてくるものだと考えればOKです。

これ以降、食事はとらないようにして就寝します。

 

検査当日の準備

私の場合ですが、内視鏡検査が14時からでした。

排便に2~3時間かかるので、おそらく午後に設定されるのが普通なのではないかと思います。

 

私の場合、朝の8時に準備を開始するように言われました。

病院から渡されていた容器には、便を集めて排出してくれる粉が入っています。

これに水を入れて約1800mlにし、約1時間かけて飲み切る必要があります。

 

人によっては、これを飲み切る作業が辛いと感じるかもしれません。

便が透明になれば飲むのを止めてOKなので、事前の食事準備によって辛さが軽減できると思います。

 

私の場合、1ℓくらい飲んだ時点で排便が始まりました。

飲み始めてから約1時間後といった印象です。

 

痛みは全く無く、スムーズに排出できる薬のようです。

腹痛等も一切発生しないので安心して準備できます。

 

注意点としては、どんどん便が水っぽくなっていくので、自分の意思とは関係なく排出されることがあるそうです。

この為、後半はトイレに近いところで大人しくして待つことになります。

 

内視鏡検査で痛みが出る人

内視鏡検査には、点滴式の軽い麻酔のような薬を使うことも希望できます。

個人の選択で、この薬を使用するかどうかを決めるという事です。

 

人体に良い薬ではないので、健康を考えるならできるだけ使用しない方がいいそうです。

なので、私は使わないで検査を受けることにしました。

 

薬を使わない内視鏡検査は、とても苦しく感じる人もいれば、殆ど辛さを感じない人もいるそうです。

この違いは、腸の太さとか、長さに関係しているとのことでした。

 

日本人は、10人中2~3人位の割合で、S字結腸が長い人がいるようです。

私もその一人だったので、そこそこ辛い検査になりました。

 

S字結腸が長くて細い人の場合、スコープを奥まで入れるのが難しくなります。

比較的に、女性の方が苦しい思いをする人が多いそうです。

 

なるべく内視鏡検査を避けたい人は、まずは癌などのリスクを排除できる簡単な検査を受け、その結果次第で考えるという手もあると思います。

以下の記事では、自宅で手軽に受けられる血液検査等の情報を掲載してありますので、参考にしてみてください。

 

痛みの出やすさを推察判定してみよう!

自分が内視鏡検査で苦しむタイプかどうかを判別するための明確な方法はありません。

でも、目安としての判別方法ならあります。

 

最も注目すべきは、「普段から便秘ぎみ」とか、「便が固い」といった特徴を持つ人です。

このような人達は、S字結腸が長い(過腸症)によって腸内で水分が吸収されやすい人の可能性が高いからです。

 

小さい頃から、排便サイクルが2~3日に一回である人などは、過腸症の可能性大です。

過腸症は病気ではなく、別にこれ自体が問題なわけではありませんが、内視鏡検査には向かない人という事なのです。

 

過腸症の人は、奥に内視鏡を入れようとすると、S字結腸の中でコードが引っ張られ、激しい腹痛のような痛みが襲います。

とても我慢できないレベルの痛みです。

 

通常は40分~1時間程度で終わる検査ですが、私の場合は2時間弱もかかり、結局最深部まで届かせることができないまま断念されました。

このような辛い検査にならないためにも、医師に対して事前にお願いしておくと良い事などについて記載しておきたいと思います。

 

医師にこれをお願いしておくと良い!

担当医も、せっかく内視鏡検査をしたからには、「きちんと診察しておきたい」と考えますので、結構頑張って格闘します。

これが検査時間を長引かせ、かえって有難迷惑・・という事になるわけです。

 

後から知ったのですが、私のような過腸症の人の場合、届かなかった部分についてはCT検査をして確認する方法がありました。

このような方法があるのなら、40~50分のところで中断(断念)を決断してほしかった・・というのが正直な感想です。

 

内視鏡検査も2~3万円かかることが多い検査なので、CTと両方やるとなると費用も日数もかかります。

この為、医師は最初にこのような提案はせず、まずは内視鏡で完結させようとします。(直接見た方が良いので当然ですが)

 

話をまとめると、もしも自分が過腸症の可能性があると感じた人は、事前に医師に対して「痛みが激しい場合は早めに中断して欲しい」と言っておくと良いと思います。

できれば、具体的に「最長でも45分までにしてください」等と言っておくと良いでしょう。

 

CT等の検査と両方受けてもOKです」と先に言っておけば、深部についてはCT画像で診断できる場合もあるので、少なくとも選択肢は広がります。

 

CT検査について

CT検査は、別の病院に行かなくてはいけない事が多いと思います。

改めて予約をとり、再び下剤も使用しなければなりません。

 

ただ、内視鏡検査のように便が透明になるまで徹底する必要はないので、前日に下剤を飲んで排便すればOKです。

ですので、朝から検査を受けることも可能です。

 

費用は1万円(健康保険適用)前後だと思います。

CTの場合、周辺臓器も映り込むので、まとめて検査ができるメリットもありますね。

 

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ポリープ除去の有無

内視鏡検査は、奥までカメラを入れて、これを引き戻しながら観察していく検査です。

この過程でポリープ等が見つかった場合は、その場で除去してくれます。

 

数が多い場合は別ですが、2個くらいまでなら除去してくれることが多いようです。

私も2つ除去しましたが、痛みは全くありませんでした。

 

術後1週間程度は消化の良いものを食べる等、多少生活に影響するので時期を見て受診すると良いです。

年末等にやってしまうと、お正月にお酒が飲めなくなりますのでご注意ください。

 

費用については、内視鏡検査とポリープ除去と炎症部分の組織検査で約2万5千円位でした。

 

私の症状と診断結果

私の場合、1年くらい前からたまに排便時の出血がありました。

この時は、内痔核かと思ったのですが、様子を見ているうちに収まってしまいました。

 

今年に入って、腹痛と発熱が2回あり、どちらの場合も少し血便がありました。

2回目の腹痛の時は、下痢の後に血便が出て、最期は血だけの便になりました。

さすがに病院に行った方がよさそうだと考え、内視鏡検査をお願いしたという経緯です。

 

結果、痔もなければ、憩室(腸内の血マメのようなもの)もなく、大腸炎と診断されました。

女性特有の虚血性大腸炎の初期症状にも当てはまる症状があり、経過観察中です。

 

私の場合、腸が充血している部分があり、その原因がウイルスなのか病気なのかという判別をするために組織を採取しました。

組織検査についても、痛みは全くありませんでした。

 

ポリープは、とらなくても良いようなレベルのものでしたが、せっかくなので除去してもらいました。

やってみて良かったと思う点としては、自分の腸の様子や特徴を理解することができたので、今後の生活習慣に役立てられる事です。

 

将来に渡って、自分の体の弱点を意識していけるのは、かなり有益な情報だと思っています。

2~3万円で手に入る情報としては、かなりコスパが良いものだと感じています。

苦しい検査ではありましたが、私はやってみて良かったです。

 

まとめ

内視鏡検査は、それ自体は殆ど痛みを感じない検査です。

挿入時に多少の痛みや違和感はあると思いますが、それほど大したものではありません。

 

おそらく、過腸症の人でなければ、あっという間に終わるのではないかと思います。

一方、私のように、腸が細いとか、長い人の場合には、少々辛い検査になると思った方が良いです。

 

一日だけのことですので、安心するための試練だと思って頑張ってください。

そのまま放置して、「あの時、しっかり受診しておけば良かった・・」という結果を想像することが大切だと思います。

 

勇気を出して行動しましょう。

この記事が不安解消に繋がれば幸いです。

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