最近の車は、以前よりもヘッドレストが前(進行方向)に出た形状をしているものが増えています。
これは、メーカーに限らず、全体の車種において共通した流れとなっています。
衝突実験や工学的な観点から、衝突時の頸椎捻挫を軽減させるための変化のようです。
安全を優先するのは当然の流れなのですが、普段の使い勝手や乗り心地が損なわれていると感じる人も多いようです。
「ヘッドレストの不快感がどうにかならないか」という悩みを抱えている方は、この記事を読んでみてください。
頭の形状と座席位置
人それぞれ、頭の形は異なりますから、その解決方法も1つではありません。
最近のヘッドレストの形状は、後頭部が当たって痛いとか、疲れると感じる人が多いようです。
頭の形が丸い人の場合、ヘッドレストが一点に当たりやすくなりますので尚更のことだと思います。
また、このような不快感は、運転席と助手席でも異なります。
どの席に座った時の話かによって、対処方法が違いますので、ご注意ください。
運転席の場合
運転時にヘッドレストが合わないと感じる場合、それはドライビングポジションに問題がある可能性が高いです。
ハンドルまでの距離、ハンドルの高さ等が合っていないと、ヘッドレストが首に干渉してしまうのです。
基本的に、ドライバーはヘッドレストに頭が付くことが殆どありません。
正しい位置でハンドルを握った状態では、頭はヘッドレストから少し離れるはずです。
稀に、正しくセッティングされた状態でも違和感を覚えるケースがあるかもしれませんが、その場合は別の調整が必要です。
助手席での調整方法と同じになりますので、これについては次項をご覧ください。
助手席の場合
車種やシートの種類によってシートとヘッドレストの形状が異なりますので、明確な対策を記載するのは難しいところです。
しかし、基本的な考え方を知ることで、各車種での調整方法が見えてくると思います。
助手席の場合、ハンドルを握らない分、背もたれやヘッドレストへの接触圧が大きくなります。
この為、助手席の方がヘッドレストへの不満が出やすいと言えるでしょう。
近年販売されている車のヘッドレストは、進行方向に突き出た格好のものが増えています。
これを解消する最大の対策は、自分の背中側の厚みを増す事です。
要するに、座席の腰から背中に何らかのクッションやシート状のものを挟むことです。
背中に入れた厚みの分だけ自分の体が前に出ますから、その分だけヘッドレストへ干渉する圧力が小さくなります。
但し、あまりやり過ぎるとヘッドレストの性能が発揮されなくなり、事故の際に怪我が大きくなる可能性がありますので注意しましょう。
オートバックス等のカー用品店では、ヘッドレストに装着するクッション類等も販売されていますので、これらの中から不満を解消できそうな商品がないか探してみるのも一考です。
様々なカー用品を併用し、各車種にあった工夫をするしかないのです。
座席の角度や、専用のクッション類等を色々と試してみてください。
ヘッドレストの交換について
ヘッドレストの交換を検討する人もいるかもしれませんが、安全性が失われる選択なので、あまりお勧めはしません。
現在主流となっている形状が安全を優先されていると考えると、できるだけそのままの状態で使用するのが良いことになります。
とはいっても、体形等には個人差もありますし、微妙な調整が効かない車種も多いです。
そこで、「何らかのアイテムを使って少しずつ微調整する」という対策をとる必要がでくるという事なのです。
まとめ
多くの人が感じているヘッドレストの不快感は、安全を優先したことによる弊害です。
できるだけ、その安全性能を維持したまま、各自に合った調整をするしかないでしょう。
運転席では、シートとハンドルの位置を調整してみてください。
助手席の場合は、シートの角度調整と、背中や腰へ入れて厚みを出せるアイテムを探しましょう。
シートにフィットするような形状のクッションも多数ありますので、店内に設置された座席や椅子等で試して購入すると良いと思います。