インドでコロナウイルスが大流行しましたが、回復期に入った人達に新たなリスクが浮上しているそうです。
元々は、非常に稀な感染症である真菌感染症「ムコール症」の患者が急増しているというのです。
日本でもインドからの変異株が発見されており、その感染力の高さに専門家が驚いているそうです。
間もなくやってくるかもしれない第二のリスクについてクローズアップしておきたいと思います。
ムコール病とは?
真菌感染症「ムコール症」は、カビが起こす感染症です。
土や植物、肥料、腐った果物や野菜によくみられる真菌に感染するものです。
従来の感染経路としては、カビの胞子を吸い込むか、切り傷等から体内に入り込むことで発症します。
痛み・発熱・せき等の症状があり、ひどい場合には顔の構造が破壊される恐ろしい病気です。
インドで広がっている真菌感染症「ムコール症」の致死率は50%と高く、眼球や顎の骨を切除しなければ助からないケースもあるそうです。
実は、ここにきて、インドでは致死率の高い真菌感染症「ムコール症」の患者が急増し、複数の州が感染流行を宣言する事態となっています。
ここ数カ月で、数千人規模のムコール症患者が確認されているとのことで、原因等の究明が急がれています。
ムコール病は日本でも起こる?
医師によれば、新型ウイルス治療に使用されているステロイド剤との関連性があるのではないかという見解もあるようです。
この情報が正しければ、日本でのムコール病発生の可能性は低いでしょう。
しかし、インドの変異株が、ムコール病を発症させるカビの一種を体内に持ち込むメカニズムがあるとしたら、日本にもこの感染症が流行する可能性が出てくるかもしれません。
ムコール病は、糖尿病患者の感染リスクが高いという特徴もあります。
新型ウイルス感染症COVID-19に弱いとされている持病を持つ人達と共通している点も心配なところです。
インドの事例を見てみると、コロナの回復期にある人達に多く発症しているようです。
回復してから12~15日後にムコール症を発症するケースもあるとのことでした。
現状把握と水際対策が重要
日本は、インド株に対する水際対策に失敗したと言って良いでしょう。
船舶や航路を止めたのは、つい最近のことです。
政府が水際対策をする前に。インド株が上陸してしまっている事実がありますので、もはや諦めるしかありません。
数週間~数カ月後には、イギリスの変異株が安全だったと思える事態になっている可能性すらあります。
現在、インドでのムコール症患者が何人いるのかはわかっていない状況ですので、実態把握のスピードが重要だと思います。
1分でも早く、世界にこの事実を伝えなければ、取り返しのつかない事態になるかもしれないからです。
インド西部マハラシュトラ州のラジェシュ・トペ保健相は、同州でムコール症患者が約1500人出ていると発表しています。
ムコール症患者の数は昨年1年間と比べて、約4倍に増えているという報告もあります。
ムコール病の治療
ムコール病にかかったら、コロナウイルスとは比較にならない程の医療体制(治療)が必要です。
脳に感染が広がらないよう、目や顎の骨を切除せざるを得ないことも珍しくないそうです。
インドでは、既にムコール症治療薬「アムホテリシンB」を製造する企業があります。
しかし、元々それほど発症率が高くない病気の為、既に在庫不足となっています。
日本にはこのような企業もありませんから、想像するだけで恐ろしいですね。
もしも、コロナウイルスで弱った肺胞から胞子が入っているとしたら、今後もコロナ感染者数に比例してムコール病患者が増える事になるでしょう。
まとめ
インド変異株については、未知の変異株も存在していると思われます。
ピーク時は、1日に40万人を超える感染者が出ていますので、日々ウイルス変異のリスクは高まっていると考えて良い状況です。
今後、コロナウイルスを起因として様々な疾病が出てくる可能性もありますので、くれぐれも油断しないように過ごしましょう。
後遺症等もよく分かっていない状況であることを忘れてはいけないと思います。
日本では、オリンピックが魔の大会となる可能性もありますので、気を引き締めて予防に努めていきたいですね。