メダカや金魚は、自宅で気軽に飼うことができる魚として人気がありますよね。
飼ってはみたいものの、水槽とかポンプ等を購入してまでは・・・と思っている人も多いのではないかと思います。
実は、メダカはポンプや水槽が無くても飼える魚なんです。
私の場合、陶器の壺に入れて飼育していました。
この記事では、ちょっとしたコツを含めて、このような飼い方をした場合のメダカの寿命等についてご紹介したいと思います。
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メダカの種類
最近では、メダカにも色々な品種がありますよね。
器で飼う場合には、生命力の強い種類のメダカを選ぶ必要があります。
品種改良されたメダカはデリケートなので、ポンプやヒーターの無い環境には弱いです。
丈夫な品種は、多くの場合「他の魚の生き餌」として売られています。
この為、10匹単位での販売しかしていないといった事も多いと思います。
器での飼育をする場合には、2~3匹単位で売ってくれるお店を見つけると良いと思います。
私は、餌として食べられる運命から救ってあげる気分で購入してます。(笑)
黒メダカ
黒メダカは、メダカの中でも最も丈夫です。
本来(原種)のままなので、ある程度の環境の変化には適応してくれます。
色味がないので、飼育用に選ぶ人は少ないですが、意外に飼ってみるとカワイイです。
人間と同じで、日当たりの悪い所にいると、少しずつ色が白くなっていきます。
黒メダカは、器で飼う場合には良く見えなくなる色をしていますので、透明の器で飼育すると良いと思います。
ヒメダカ(妃メダカ)
ヒメダカも生き餌用として販売されている事が多いです。
黒メダカよりも色は綺麗なのですが、魚特有の病気には少し弱いです。
黒メダカに比べると、低温水にも少し弱いように感じます。
餌用の魚の場合、密集した水槽に入れられますので、病気の魚がいると感染しやすい環境です。
ヒメダカの場合、購入した時点で病気を抱えている可能性もあるので、できるだけ管理の行き届いたお店を選ぶと良いでしょう。
白メダカ
白メダカは、見た目が美しいので手を出したくなる品種ですが、器で飼う場合にはオススメできません。
私も一度やってみたのですが、気温の安定した時期を過ぎると、すぐに弱ってしまいました。
きちんとした環境で飼わないと、長くても3ヶ月程度の飼育で終わってしまう可能性が高いと思います。
飼育初心者が白メダカを器で飼育すると、おそらく1週間位で死んでしまう事が多いのではないでしょうか。
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器での飼育
水槽を使わない飼育の場合、メダカを入れるための容器を準備する必要があります。
水に塗料などが溶け出さない素材であればどんなものでも構いませんが、大きさは重要です。
それと、どんな場所で飼うのかによっても、器の選び方は変わってきます。
例えば、庭先で飼育するような場合、直射日光が当たって器の温度が上がり過ぎる可能性があります。
日陰になる場所で飼育する場合でも、冬の寒さに耐えられるように容器には厚みが必要です。
私の場合、陶器の器で飼育していましたが、プラスチック製の器の場合は、気温に注意して季節ごとに場所を変えてあげる工夫が必要だと思います。
ポンプがいらない理由
メダカは、川や沼等に生息する魚です。
自然界にはエアポンプ等はありませんから、本来の姿としては「ポンプ無し」が当たり前ですよね。
原種に近い品種のメダカの場合、エアポンプが無くても全く問題ありません。
エアポンプは、人間で当てはめれば酸素ボンベのようなものです。
肺の病気とか、体が弱っている人に使われますよね。
これが、品種改良された種類のメダカだと思ってください。
黒メダカやヒメダカの場合、水草等を一切入れなくても飼育できます。
要するに、乱暴な言い方をすれば、器と水とエサだけあれば飼えるわけです。
ヒーターがいらない理由
メダカの飼育適温は23~25度位だと言われています。
特に、繁殖を目的として飼育する場合は、この温度管理がとても重要になります。
しかし、自然界では、暑い日もあれば寒い日もありますし、雨が降る事だってあります。
つまり、日常的にある程度の温度変化が起きる環境で生きているわけですよね。
ですから、黒メダカのような品種の場合には、外気と共に起きる温度変化には対応できる体を持っています。
寒くなってきたら、底の方でジっと動かずに体力を温存します。
私達が思っている以上に、自然界は過酷です。
ですから、原種メダカにとってみれば、むしろ23~25度で安定した環境等は存在しないのが当たり前ということです。
人間がつくったメダカは、自然界では生きられない弱い体を持って生まれてきているのです。
飼育環境
器の中で自然界に近い環境をつくれたとしても、人間の手で飼う以上、それは自然界とは別の世界です。
水質、広さ、微生物等、あらゆる面で環境は異なります。
ですから、飼育の際には、「自然よりも変化のない環境にしてあげよう」という気持ちが大事です。
器での飼育において、自然界よりもメダカに優しい部分は、「流れがないこと」や、「温度変化が小さい」という部分です。
水質を安定させ、エサに困らない環境にしてあげれば、そこは自然界よりも快適に過ごせる場所になるはずです。
そんな視点で管理してあげると、きっと長生きしてくれると思います。
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エサについて
実は、市販のエサを購入しなくてもメダカを飼育することはできます。
庭に水を溜めておくと、そこに小さなミミズやボウフラ等が発生しますので、これを与えるという方法もあります。
本来は、これが自然界に近いエサであり、理想の飼育だと思います。
しかし、この作業が結構面倒なので、多くの人が固形のエサを使って飼育するわけです。
自然界の魚達は、何日かエサをとれない事もありますから、常に腹ペコな状態です。
ですから、エサはそんなにたくさんあげなくても大丈夫なのです。
市販の専用エサ
市販のエサを購入する際のポイントを書いておきます。
繁殖を予定している人は、子メダカでも食べられるような粒の小さいものを選ぶと良いと思います。
それ以外の場合は、メダカ用ならなんでもOKですが、使い勝手は考えて購入した方が良いかもしれません。
袋状の入れ物に入っているエサは、スプーン等を使用する必要がありますので、少し面倒です。
雨の日等は、エサが濡れやすいので、フリカケ容器のように手早く少量のエサを与えられるものが良いです。
家の外に置いておくこともあるでしょうから、容器にフタがあり、雨に濡れても大丈夫な商品がオススメです。
ボウフラ
温かい季節になってくれば、ボウフラをエサにすることができます。
ボウフラは、暗い色の容器に溜った水に卵を産む習性があります。
黒っぽい容器に水を入れておくと、自然と卵を産みにやってきます。
卵から孵化すると、すぐに数ミリのボウフラに成長します。
目視できるサイズになったら、スポイト等で器の中に入れてあげると、獰猛に捕食します。
この作業が結構楽しくて、一度やるとハマってしまう人も多いようです。
固形のエサは、ボウフラの発生しない時期にだけ与えるようにしても良いと思います。
エサの回数
私は、朝と夕方の2回、少しだけエサをあげるようにしていました。
ボウフラを与える場合には、一度に3匹くらいを与えるようにしていました。
成魚の場合、10匹くらいは軽く食べられますが、魚は体調管理ができないので与えすぎるのは禁物です。
たくさん食べさせたい時は、時間をおいてこまめに与えるようにしましょう。
自然界では、食べられるときにエサを捕食しておかなければ死んでしまいます。
ですから、魚は本能的に「食べられるだけ捕食する」という行動をとります。
人間でも「あと一口が苦しい」という時がありますが、魚はあの状態でも飲み込もうとするわけです。
自然界では、食べれなければどうせ死んでしまうので、本能的に「餓死するより満腹で死にかける方がマシ」という行動をとるのかもしれませんね。
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水の管理
水の管理は、最も難しい部分ですよね。
人間の場合で言えば、空調管理のようなものかもしれません。
誰かの温度に合わせると、「寒い」と言う人がいたりします。
それに、部屋に漂う「匂い」についても好みが分れますよね。
魚達も、これと同じように各自で好きな環境があるのでしょうが、人間がこれに合わせるのがとても難しいわけです。
そこで、初心者の人に向けて、少しコツをご紹介しておきたいと思います。
水の量
水の量は、魚達にとって部屋のスペースに当たる部分です。
1匹のメダカに対して、1リットル以上の環境にしてあげるのが理想です。
1リットル以下の水に入れられたメダカの心境は、独房に入れられたような感じだと思えば良いと思います。
人が部屋にひきこもって生活する場合でも、6畳くらいのスペースは欲しいですよね。
この広さをメダカに与えようとするなら、2リットル位は必要だと思います。
ですから、私は常に1匹だけで飼育するようにしています。
水替えの頻度
水質が安定しているのであれば、何もしないのが一番です。
しかし、人工飼育の場合には、必ず水質が悪くなります。
私の場合、暑い時期には1週間に一度、それ以外の季節では10日~14日周期で水替えをしています。
水替え方法
水替えをする際には、次の水替えに使う水も準備(置き水)しておくようにします。
水道水は、カルキ抜きをする必要があるので、水は早めにつくっておくわけです。
こうすることで、常に一週間前から寝かしておいた水の中に入れ替えできますよね。
「できるだけ環境を安定させる」ということを意識して行うのが水替えのコツです。
更に、メダカに長生きしてもらいたい人は、麦飯石溶液を入れましょう。
天然成分なので、魚に一切害が無く、水の中の汚れを吸着して綺麗にしてくれます。
なた、ビタミン等も含まれているので、魚が弱った時に使用すると回復をサポートします。
化学薬品を含まない商品を選んでくださいね。
※商品提供を受けて記事作成しています
コケ対策
コケの発生は、魚を飼う上でとても悩ましい問題ですよね。
コケを発生させないためのアイテムもたくさん売っているのですが、私の知る限りでは完全に防げるものはありません。
逆に、そんな効果があるものは、魚に有害なのではないかと心配になってしまいます。
水面が日に当たると、コケの発生が活発化しますので、少し光が射しこむ程度の場所を選ぶと良いと思います。
そして、コケが発生したら水替えをするというのが、一番の対策だと思います。
水の温度
室外で飼う場合、水の温度に気を付ける必要があるのは、真夏と真冬です。
それ以外の時は、何もする必要は無く、そのままの自然の温度で大丈夫です。
夏は、直射日光を避け、温度が必要以上に上がらないように工夫します。
飼育容器の厚さが薄いと、水温がどんどん上昇してしまうので、充分に注意してあげましょう。
冷水や氷を入れるといった行為は、温度変化が大きすぎますのでやめてください。
冬場は、早朝の温度を考えてあげることが大事です。
天気予報等で、翌朝の最低気温が3度を下回る場合には、何らかの対策をしてあげてください。
場所を玄関等の室内にしてあげるとか、段ボール箱の中に入れる等といった寒さ対策をしてあげましょう。
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飼育前の準備
メダカを購入する1週間位前から、水の準備だけはしておいてあげましょう。
それ以外は、直前の準備でOKです。
飼育に必要となるのは、基本的には「容器、カルキ抜きした水、エサ」の3つですが、水替えの際等に必要になるアイテムがあります。
例えば、魚を一時的に移しておく器や、捕獲ネット等です。
順番にご紹介しておきます。
飼育水の用意
まず、メダカを飼うための容器に水道水を入れます。
そして、これと同量の水を別の容器にも入れます。
ゴミが入らないように、その上にサランラップをし、空気穴を適当に開けてカルキが抜ける道をつくります。
このような状態で、1週間以上の期間、室外で保管しておいてください。
水の中にバクテリアの繁殖を促す液体等を入れる人もいますが、毎回同じ環境をつくれる自信が無い人は、水だけにしたほうが無難です。
薬剤などは使用しなくても、水造りは十分可能です。
必要な道具
次の水替え用水を入れておくための容器と、水替えの際に魚を一時的に移しておくための容器が必要になります。
捕獲ネットは無くても問題ありませんが、あると便利だとは思います。
ボウフラをエサとして与える予定がある人は、スポイトを購入しておきましょう。
「飼育容器・水・エサ」以外に必要なのは、基本的にはそれだけです。
水の底に土や浄化用の砂を入れる人もいますが、かえって水替えがやりずらくなりますので、私は一切入れていません。
メダカの寿命
この記事でご紹介した飼育方法によって、私のメダカは1年半~2年は生きています。
購入した時には、ある程度成長した状態だったこともありますので、稚魚から育てる場合には更に長い期間に渡って飼育することもできるのではないかと思います。
初めて冬を越せた時には、とても嬉しいものがありました。
1年以上も飼育すると、愛着も出てきますし、近づくとエサ欲しさに反応するようにもなります。
ウッドデッキやベランダ等がある人は、片隅で飼ってみてはいかがでしょうか。
繁殖について
繁殖を目的にする場合、稚魚を隔離する必要がありますし、温度管理も重要になります。
室外でこのような目標を達成するには、少しハードルが高い部分がありそうですよね。
大きい鉢のような器で飼育できる等、特別な環境でない限り、繁殖は諦めた方が良いと思います。
どうしても繁殖させたい人は、水槽やヒーターといった設備を揃えて挑戦しましょう。
まとめ
メダカは、繁殖させずに飼う分にはとても気軽に付き合える魚です。
寿命としては、通常なら1年~2年位だと考えておけば良いと思いますが、もっと長く飼育できた事例もあるはずです。
室外での飼育の場合、昆虫等を捕食する事もあるでしょうから、うっかりエサを忘れても比較的に安心です。
また、メダカを飼育する事で室外に出る機会が増えますので、良い気分転換にもなっています。
室内で飼うよりもリーズナブルに始められるメリットもありますので、器での飼育も検討してみてはいかがでしょうか。