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金魚(琉金)転覆病の治療法と回復事例

琉金を飼育していると、結構な割合で転覆病にかかる個体がいます。

大事に育てて愛着がわいている金魚が転覆した姿は、なんとも悲しいものですよね。

私も、どうにかして助けてあげたいと思い、色々と調べて対処しました。

その結果、無事に回復することができましたので、その経過と手順をまとめておきます。

 

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転覆病の発症

転覆病の原因は様々ですが、特に多いのは低温下での餌の食べ過ぎだと思います。

それと、ボウフラやアカミミズ等を与えていると、雑菌による感染症や寄生虫の被害を受けてしまうことがあるようです。

 

まずは「原因を知る」という事が再発防止になりますので、可能性のある状況を排除していきましょう。

転覆病の原因は、浮袋の異常の場合と、何らかの原因で神経が刺激されて起こる場合があるようです。

 

それと、因果関係は不明ですが、「雨水」を使用すると具合が悪くなりやすいと感じます。

水道水の置き水に比べて雑菌が繁殖しやすいとか、水質(ph)等が変化しやすいということかもしれません。

 

要するに、よくわかっていない部分があるので、飼育者側としては可能性を排除していくしかありません。

その上で、一般的に効果があるとされる治療法を試すようにしましょう。

 

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症状を観察する

金魚の餌やりをする際には、金魚の様子と糞の状態を確認してください。

糞が途切れているとか、透明な糞が多い時には体調が悪いシグナルだと言われています。

黒くて長い糞をしていれば、健康な状態です。

 

金魚の様子については、泳ぎ方と目に注目すると良いです。

目が少し飛び出しているように見えたら、何か体調不良が起きているシグナルです。

 

転覆病の初期には、どちらかに少し傾いた泳ぎ方をし始めることが多いです。

そして、それが悪化すると、目が少し飛び出して、横になってしまう症状が出てきます。

 

更に悪化すると、泳ごうとしても浮いてしまうとか、浮いている餌を上手く食べられない等の症状が見られます。

要するに、自分の体を上手くコントロールできない状態なのです。

 

無理な運動が続くので、呼吸も苦しくなり、水面でパクパクすることが増えます。

この状態を放置すると、徐々に弱って死んでしまいます。

 

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転覆病の治療法

ここでは、私が成功した治療方法をご紹介します。

他にも有効な方法があるかもしれませんので、一例として参考にしてみてください。

 

私のケースでは、金魚が少し傾いて泳ぎはじめたのに気付き、水替えをしたのですが、そこから寒い日が続いたせいか、状態がわるくなりました。

一時は完全に逆さまになって、もうダメかと諦めかけたくらいです。

 

午前中は比較的に元気そうなのですが、餌を与えると途端にヨロヨロと泳ぎ出し、転覆を始めるという状態でした。

 

おそらく、食べ物を摂取することで神経が刺激されるとか、溜まったガスの位置が変わるといった事が起きてしまうのだと思います。

私の場合、水替え時に雨水を利用したことで症状が悪化しました。

 

同様の症状の場合は、以下の手順を試してみてください。

 

綺麗な水に変える

まず、少し水が汚れていたので、交換用の水を用意し、水を半分入れ替えることから治療を始めました。

そして、次の日まで様子を見て、全て綺麗な水へ交換しました。

 

水替えを2段階にしたのは、水質の変化による影響を軽減するためです。

少しでも様子がおかしい時は、少し多めに交換用の置き水を準備しておきましょう。

 

ヒーターがある場合は、温度をゆっくりと上げ、25~26度位に安定させます。

ヒーターを使わない自然飼育の場合は、小さな水槽で室内に入れてあげる等、できる限りの環境配慮をしてください。

 

餌の量と水位を変える

症状が重い場合、数日間は餌を与えない方が良いと言われます。

私の場合は、餌をできるだけ減らして様子を見ることにしました。

 

糞の状態を見るためにも、一日に2回だけ、小さな粒状の餌を1粒だけ与えるようにしました。

但し、低温によって消化不良を起こしてガスが溜まった可能性が高い時は、餌を与えないで様子を見た方が良いと思います。

 

消化不良の時に餌をあげるのは、人間で言えば腹痛の時にバク食いするようなものだと思います。

ガスが貯まる原因や、状況悪化に繋がるので、発症の原因や魚の状況を見て飼育者が判断するしかないと思います。

 

水位については、10センチ程度の深さで3~4リットルの容量になるような容器に移すと良いです。

私は、台所のシンクで食器を洗う時に使用する洗い桶で隔離しました。

 

100円ショップ等で売っているものでもOKだと思いますが、プラスチックから強い臭いがするような商品は避けた方が良いと思います。

 

麦飯石溶液を入れる

水を全替えする際に、麦飯石溶液を入れました。

これが治療を開始して2日目です。

 

麦飯石溶液には水槽内の不純物を吸着する作用があり、水をピカピカに保つ効果があります。

水がきれいになるだけではなく、魚に良い影響を与えるミネラルも含まれています。

 

この麦飯石溶液は、色々なメーカーが商品を出しているのですが、成分等がそれぞれ異なる為、効果などに差があります。

色々と試した結果、一番効果が高かったのが、ソネケミファ 麦飯石濃縮液でした。

 

※本記事は、商品掲載の承諾を取得済です

 

転覆病だった金魚も元気になりましたし、本当に水が綺麗になります。

麦飯石溶液に含まれるビタミン等が弱った魚を元気にしてくれるので、常備しておくと良いです。

 

麦飯石溶液は、原料においても製造工程上においても、天然成分だけを使用したものを選びましょう。

自然界の魚が元気で、水が腐りにくいのは天然ミネラルのおかげですので、これを水槽内で実現すると考えれば良いと思います。

治療環境をつくるために使うので、化学薬品を含む製品は避けるのが無難です。

 

塩を溶かして入れる

麦飯石溶液を入れて一日様子を見たのですが、少し元気になった様子はあるものの、まだ明らかにおかしい動きをしていました。

特に、水面でパクパクする動作が増えたので、これを改善するための処置をすることを決めました。

 

化学調味料等が含まれていない「」を水に溶かし、水槽の水に混ぜることで、魚が酸素を取り入れやすい水質になるそうです。

人間で言えば、酸素マスクを着けているような状態にしてあげるわけです。

 

呼吸が苦しいと、体を回復するために使う体力が奪われます。

ですから、なるべく楽に呼吸できる環境にしてあげることが重要です。

 

もっと早く対処してあげれば良かったのですが、塩の量(塩分濃度)をコントロールする自信が無く、逆効果になることを恐れて慎重になっていました。

 

塩は、1リットルに対して小さじ一杯くらいのイメージで入れました。

心配な場合は、少し薄めの濃度から始めてみれば良いと思います。

 

経過観察をする

私の経験したケースでは、塩を投入してから2日後にはかなり症状が改善されました。

この頃、水が少し汚れてきた気がしたので、半分を入れ替えました。

塩分濃度は少し抑え、元の水質に少しずつ戻していくことにしました。

 

翌日には、苦しそうな様子も無く、普通に泳ぐようになってきました。

そこで、餌を少し増やして様子を見ました。

 

餌を増やすと多少傾きが悪くなるようだったので、2粒を数回に分けて与える状態を続けました。

結局、7日~10日程度ですっかり元の姿に回復し、泳ぐスピードも速くなりました。

 

再び水替え

浮き沈みについても正常で、何も問題が見当たらなくなるまで回復したら、水の半分替えを繰り返していきます。

 

毎日、半分の水替えをして、週末には普通の水に戻しました。

その後も水質を保つようにし、麦飯石溶液を使用し続けて様子を見ます。

 

2~3日様子を見て変化が無ければ、餌の量を通常に戻します。

これで問題が起きなければ治療完了です。

 

我が家の琉金は、これですっかり元気になりました。

寒い季節には、また再発するのかもしれませんが、対処法さえ理解していれば安心ですよね。

 

まとめ

一見して「もうダメかな」と思うような状態でも、しっかりと対処してあげることで回復することがあります。

人間の病気と同じで、転覆病も早期発見が大切です。

普段から、泳ぎ方等をよく観察し、異変を感じたら早めに対処しましょう。

少しコストはかかりますが、常に麦飯石溶液を使用した飼育をすると、病気予防効果があります。

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