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損益(計算書)の活用と経営力の話

今回は、起業したばかりの人や、経理知識に疎い経営者の方々に向けた記事です。

どんな規模であっても、経営者として「これだけはやっておくといいですよ」という話です。

損益計算書とか貸借対照表と言われても、その言葉自体がピンと来ない人もいると思います。

また、意味は分かっていても、細かいところまで読み取れないという人も多いはずです。

そこで、超簡単な話にして、分りやすく取り上げたいと思いますので参考にしてみてください。

 

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経営チェックは意外に簡単

私がこれまでに税理士公認会計士(企業コンサルタント)の方々から見聞きした話を簡単にまとめます。

一応、私も簿記2級までは保有してますので、思い込み情報等ではありませんのでご安心ください。

 

財務諸表の活用法は、事業規模によっても少し変わりますが、根本的な部分は同じです。

なので、最も重要で簡単に使える部分についてご紹介したいと思います。

 

実は、損益を表す書類って、とても便利なものなんです。

個人事業主については、これだけあればいいと言っても良いくらいです。

とても勿体ない話なのですが、税理士に毎月数万円を払っているのに、財務諸表をあまり見ていないという知人経営者は結構います。

 

ほんの数分で完了する作業ですので、是非この記事を読んで活用してください。

 

損益の把握をする意味

よく目にする帳簿に、損益計算書と貸借対照表がありますよね。

ちょっとマイナーですが、その他にも株主資本等変動計算書とか、キャッシュフロー計算書等、あまり見かけない計算書もたくさん存在します。

 

多くの人が苦手意識を持ってしまうのは、どこを見たらいいかわからないからです。

そこで、私がオススメしたいのは、まず『損益』という文字を意識することです。

すごく雑に言えば、損益という文字が入った書類やデータだけ注目すればいいってことです。

 

この理由は、経営をしていく中で活用の頻度が最も高くて役に立つのが「損益計算書」だからです。

会計ソフト等を使っている場合は、月単位(月次)の損益(収支)が表示されますので、これをチェックするだけで大体の様子が掴めます

 

要するに、「先月の経費はどれだけ使ったのか」とか、「今月の経費はどうなっているか」といった事が最短で把握できます。

収入面では、「先月と今月の売上はどっちが多かった?」とか、「今、目標値のどこまで売り上げが上がっているか」といった情報源として最適です。

 

前月・当月の経費額の欄を見れば、『直近でかかった営業費用』とか『経費で落ちる分』等の把握が一目でできます。

但し、会計入力が最新の状態であることが前提になりますので、領収書や通帳データ等はリアルタイムで入力を完了していきましょう。

 

このような情報をキャッチすることで、「もう少し〇〇しないといけない」といった経営感覚が芽生えるわけです。

小規模事業者の場合、何も見ずに経営しているケースをよく見かけるのですが、これって行き当たりばったりで経済活動しているだけの人ですよね。

 

実際、この手の経営者の財務をチェックすると、本人の気付かないところで必ず無駄な損やロスが生じています。

また、経理作業を人任せにしていると使い込み等のリスクも高まりますから、経営者自身がしっかりと把握できるようになりましょう。

 

補助的に把握したい事

損益はとても大事ですが、それと同じくらい大切なのが借入返済や支払いです。

信用にも関わることなので、支払期限現金の量についてはきちんと把握していなければダメですよね。

 

現金の量や流れを見るための表には、キャッシュフロー計算書というものがあります。

でも、経営者であれば「いつ、いくらの支払いがあるのか」といった事は大体分かっているものですし、今すぐに使えるお金の量さえ理解していれば必要ないので、税理士等の専門家に聞いてもあまり積極的に作成されていません。

 

重要な計算書ではあるのですが、申告時の提出義務が無いこともあり、作成すらしていない事が多いです。

直接法の場合、知識が無い人には読み解くことができないレイアウトであることも理由の1つだと思います。

 

簿記の様式では、キャッシュフロー計算書は主に3つの区分に分けて表示することになっています。

簡単に言うと、「営業活動のお金」「投資のお金」「財務のお金」に分けて流れを把握します。

 

目的に合わせたキャッシュバランスを分析できるように作成するわけですが、個人事業主や小規模事業者の場合、ここまでの計算書は必要ないでしょう。

なので、支払期限や借入額をまとめた帳簿を簡便的に作成するとか、貸借対照表から拾い見るくらいで良いと思います。

要するに、『営業活動から生まれるお金の流れ』だけに注目すればOKです。

 

その他、損益計算書の内容からは、売上に対する利益率や、販売した商品の原価率等も簡易的に把握する方法もあります。

この辺りは少し勉強が必要になる部分もありますが、このような視点で帳簿を確認するだけで、今までとは少し違う精度での把握ができるようになると思います。

 

まとめ

基本的に、事業規模が小さい場合には損益の把握だけでも充分に役立ちます。

経営者の方々は、損益を意識して、現在の利益と経費のバランスを把握しながら経営しましょう。

支払い期限を守っていない人は既に事業が潰れているはずなので、基本的には問題ない人が殆どですよね。

経営者が当然に把握している事柄ではありますが、加えてキャッシュフローの把握ができれば尚良いとも思います。

簿記2~1級の知識がある人は、事業の種類とか、メイン取引先ごとの集計でオリジナルの計算書を作成し、定期的に連結把握するといった事もできます。

自作のレイアウト等を考案できるようになれば、より便利なツールになると思いますし、視覚的にもスッキリするはずです。

最近は、とりたい資格ランキングで簿記が1位になっています。

お金への意識の高まりや、即戦力としての知識として注目されていることが背景のようですが、経営者の方々こそ学ぶべき内容ではないでしょうか。

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