それぞれの相続人に顧問税理士がいる場合や、相続人間に争いがある場合などには、1名の税理士で対応することが難しいケースもあります。
今回は、相続人が依頼する税理士が複数になる場合のお話です。
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税理士選別は自由
結論から申し上げますが、相続人それぞれが別々の税理士に頼むことは可能です。
相続税の申告書は、基本的には、相続人全員の連名で申告する「共同申告」が望ましいですが、これが難しい事情を抱えるケースもあるでしょう。
共同申告は義務ではありませんので、相続人ごとに申告書を提出しても問題ありません。
単独申告の問題点
但し、それぞれが単独で申告した場合、相続税の申告内容が微妙に食い違う可能性が高くなります。
それぞれの税理士が、相続財産全体の評価をすることになりますので、この際の評価額に差が出る可能性が高いのです。
税務調査に注意
それぞれの申告内容が異なることになれば、税務署ではどの申告内容が正しいのか確認する必要が出てきます。
結果、税務調査の対象になりやすくなる、ということになります。
また、税務調査によって相続税額に変更が生じれば、全員が申告をやり直すことにもなり、非常に手間と費用のかかる結果となります。
コンサルメリット
それぞれの相続人が別々の税理士へ依頼する場合、それぞれに税理士報酬が発生するため、費用も高くなります。
単独申告よりも共同申告の方が、相続人にとって都合が良いことが多い為、各相続人との折衝を行い、共同申告を目指すのが理想です。
相続の専門家を入れることによって、このような調整効果もあるのです。
まとめ
相続人同士で話が揉めているとか、上手く話合いが進まない状況もあると思います。
そんな場合であっても、弁護士などを通して、相続税の申告は1つにまとめることが可能ですので、早めに専門家に頼るようにしましょう。