相続対策の相談先として税理士を選択する人は多いです。
また、法人等の記帳と申告を任せている税理士に相談するケースも少なくないようです。
世間では、「うちの税理士はとてもいいよ」という話をあまり聞きません。
つまり、『絶対に変えたくない』という話を聞かないのです。
私の経験上では、「できれば税理士を変えたい」と思っているひとや、「別に今の税理士でなくてもいい」等と思っている人が大半を占めます。
要するに、面倒だからそのままにしているとか、断りずらいので放置しているのです。
税理士を変えたくなる理由とは?
税理士を選んだ時点では、特に不満があったわけではないはずです。
ですから、仕事をしてもらっていく中で「変えたい」と感じるという事ですよね。
では、税理士の仕事ぶりについて、どんな部分に不満を感じるのでしょうか。
よく耳にする理由を挙げてみましょう。
- 杓子定規で融通が利かない
- 対応が悪く、態度が冷たい
- 具体的な対策(アドバイス)がもらえない
- 料金が高い
- 基本的な事しかやらない
- やる気が感じられない
- 間違いが多い
私の知る限りでは、このような不満を口にする人が多いです。
個人的に、この中で問題なのは、「料金が高い」・「間違いが多い」の2つだと思います。
それ以外の不満については、相性の問題もあると思うからです。
依頼者の頼み方や、契約の前提条件等によっては、税理士側に問題があるとは言い切れませんよね。
そもそも、約束した仕事をきちんとしていれば、悪い事ではありません。
顧客側が、税理士にプラスアルファを求めすぎな面もあると思うのです。
顧客側が税理士を変えたいと思うようになるのは、このようなプラスアルファが無い事が原因であることが殆どだと思います。
それ以外の場合、何か人間性等の面で問題があるという事です。
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税理士のタイプは3つ
税理士には、大きく分けて3種類のタイプがいると思います。
- 機械的に頼まれた事だけをするタイプ
- 重要な事だけ助言し、基本はいつも通りにやるタイプ
- 積極的に節税案等を提案し、丁寧に対応するタイプ
できれば、3番の税理士に依頼したいところですが、なかなかお目にかかれないのも実情ですよね。
どのタイプも税理士には変わり有りませんから、当たり外れとも言える違いです。
変えるべき税理士とは?
「料金が高い」・「間違いが多い」・「誠実さが無い」等といった理由の場合、私は税理士の変更を考えるべきだと思います。
これらは、税理士としての資質に欠けると言って良い理由だからです。
教師や警察官の中にも犯罪を犯す人がいるように、税理士の中にも不誠実な人はいます。
誠実さの無い税理士に依頼すれば、信じられないような料金を請求されることもあるのです。
ある税理士の例では、「自分は相続対策のエキスパートだから」という理由で、コンサルティング費用として約500万円を請求し、本当にこれを受領していました。
また、某コンサルティング会社では、総資産の〇%分をコンサル料と設定し、数千万円もの報酬を得ているケースもありました。
両者が納得しているなら問題はありませんが、もっと安い料金で、同じレベルかそれ以上の対策を講じてくれる相談先は必ずあります。
相続対策の相談先
相続対策の相談先は、税理士が一番だと思っている人は多いですよね。
でも、正確には「相続税対策専門の税理士」でなければ、本当に適切な対策はもらえません。
どの税理士も、依頼があれば相続の相談を受けるでしょう。
一応は、資格試験の際に勉強をしていますから、ある程度の提案には対応できるはずです。
しかし、節税を実現するためのベスト案を出せるかどうかとなると、全く別の話なのです。
スポーツに例えれば、ルールだけを知っている専門家が、スポーツ選手としての相談を受けているような状態なのです。
実技を経験していない専門家には、アドバイス出来ない部分が出てきますよね。
この為、大会で1位をとるためのコーチにはなれないわけです。
下手をすると、間違ったトレーニング法を教えることになります。
実際、税理士の中にも、間違った対策を指導し、実践させている人達は多いです。
相談先として大事なポイントは、別記事でご紹介していますので、是非とも参考にしてみてください。
まとめ
税理士を変えるかどうかの判断は、とても難しい面がありますよね。
変えたとしても、「皆、同じようなものかもしれない」という考えも過るものです。
結論として、判断基準は、価格面と誠実さで行うしかないと思います。
また、相続税対策の相談先の税理士の場合、依頼者側に対策が正しいかどうかを判断する能力がありません。
この為、間違ったことを教えられていることに気付かないケースも多いでしょう。
相続のエキスパートからすれば、殆どの税理士は本当に正しい対策を講じる能力はないと感じるそうです。
相続の場合には、複数の相談先を試すことも検討してみると良いのではないでしょうか。